トビタテ留学JAPAN

セブ島IT留学中のトビタテ8期生が教える自由記述書の書き方

こんにちは!
現在、グローバルIT開発会社フランジア(現Sun*)でインターン中のトビタテ8期生、百瀬柊果です。

この記事にたどり着いたということは、もしかしてトビタテ!留学JAPANに応募予定または検討中でしょうか?

そして、応募予定の方は、書類作成にお悩みではないでしょうか?

私がトビタテに応募した際、大学の教授や現在のインターン先のマネージャー、知り合いのトビタテ生など多くの方に書類作成に関する沢山のアドバイスをいただきました。

もし周りの助けがなければ、今ごろ私は留学できていなかったと思います。

この経験から、今度は私が「留学を通し、夢への第一歩を踏み出したい!」というアツい想いを持った未来のトビタテ生を応援したいと思い、この記事を書かせていただきました。

この記事が、これからトビタテに応募する予定の方の参考になれば幸いです。

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自由記述申請書を作成する前に

トビタテ!留学JAPANには、第一次書類審査と第二次面接の2つの選考プロセスがあります。第一次書類審査で必要な提出書類はいくつかありますが、その中でも「留学計画書」「自由記述申請書」の2つが、この審査で非常に重要です。

なぜなら、審査員はこれらを元に「あなたがトビタテを利用して留学するに値する人物か否か」を評価するからです。

厳しい審査を通過し、留学への切符を手にするためには、どれだけ自身の経験談・留学への"想い"に基づいた綿密な留学計画を立てられるか、ということが重要なポイントになります。

ところで、各提出書類には、それぞれいくつかの質問項目があることをご存知ですか?

今回、本記事で取り上げる「自由記述申請書」の中では、以下4つの質問項目があります。

  1. 留学によってどんな自分になりたいか
  2. 困難を克服した経験
  3. トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラムに対して自身が貢献できると考えること
  4. その他アピールできるポイント

綿密な留学計画が重要と述べましたが、それだけでなく、各質問項目の意図を汲み取ることも必要不可欠だということを意識しながら、この書類作成に取り組んでみてください。

それでは、現役トビタテ生である私が実際に提出した書類の内容を元に、自由記述申請書の作成プロセスと選考突破のポイントについて紹介していきます。

ちなみに、「留学計画書」の作成方法については、前回の記事で紹介しています。

ぜひそちらも参考にしてみてください。

セブ島IT留学中のトビタテ8期生が教える書類審査突破のポイントとは?

留学によってどんな自分になりたいか

皆さんは「留学後の自分」を想像できますか?

「明日何が起きるかも不明瞭なのに、その先の未来なんて想像つかない」

「留学の目的はあるけど、明確な将来像まで考えられていない」など、長期的な目標設定に難しさを感じる方が多いのではないでしょうか。

では、どうしたら長期的な目標を設定できるのでしょうか?

そのポイントは、最終目標を元にした行動原理の定義・言語化をすることです。

自分の最終目標にたどり着くために何をすべきかという行動指針を明確にし、さらにそれを常に意識することで、留学中に迷うことなく常に行動できます。

それでは、この質問項目のポイントを順番に解説していきます。

この質問の意図は、以下2点。

  1. 自分の人生の目標・ビジョンを持っているか
  2. 目標の軸が通った人物か

常に行動原理に従って行動できる人物であれば、方向性を見失わず、常に目標に向かって前進することができます。

次に、質問の意図を踏まえて、書き方のポイントを3点ご紹介します。

 

①結論を先に述べてから理由を説明

申請書に限らず、相手に自分の意見やアイディアを伝え、納得させる場では、結論を先に述べてから理由を話すのが最もスマートでしょう。

審査員は、何万人もの応募者の書類に目を通します。

相手の立場で考えたときに、どうすれば”読みやすい”、”理解しやすい”と感じるかを意識して、全体の文章構成を考えましょう。

 

②伝え方の工夫

人によって書き方は千差万別ですが、「〇〇な人材になりたいと思っています。」という書き方ではなく、私の場合「〇〇という人材」と、体言止めを用いて、可読性の高さを意識した書き方にしました。

この表現技法を用いることにより、その一文が読みやすくなることに加え、自身の留学への自信や覚悟をより強く示した印象を与えられると思い、使用しました。

参考までに、私の書類内容を載せておきます。

留学を通して2種類の「なりたい自分/人材」がある。

⑴ 人と人、日本と世界を繋ぐ橋のような人材。“Leave no one behind”を目標に、「誰一人取り残さない」世界を目指し、ITの力で世界を一つに繋ぐ。

⑵ 子ども達が輝く未来の礎を築くことができる人材。貧困層の子どもたちに「理不尽な環境」での「できない」ことを減らし、子どもという未来の原石を磨き上げ、可能性を広げる機会を提供できる人材。

 

③ストーリー性

"自身の経験談(ストーリー)"を要因として示し、補足説明をすることで、自分がそのような人材になりたいと思うに至った経緯を伝えることができます。

ちなみに、私はこのストーリーを3つの期間(小学生・浪人時代・大学生)に分けて、書き出しました。

⑴ 人生のターニングポイント

小学生の時に訪れたタイで初めてストリートチルドレンに出会い、それまで日本以外の国を知らずに過ごした私にとって非常に衝撃的だった。世界には、自分と同年齢の子が物乞いで生計を立て、路上生活を強いられている現状を知り、将来このような子ども達を助ける仕事がしたいと小学生ながら思ったことがきっかけであった。

⑵ 浪人中の経験

私は、浪人中に半年間フィリピンのセブ島に語学留学をした。留学中は、現地の先生と共に週末ボランティアに行った。山の麓の村で、学校に通えない子ども達に英語や歌を教え、炊き出し活動など行った。貧しさの只中にいる子どもの「笑顔」が見たくて熱心に参加した。その時の経験から、人の笑顔を生み出せるような活動を行い、子どもの未来の可能性を開く手助けをしたいと強く思った。

⑶ フィリピンでの出会い

大学入学後、自分なりに貧困に対する問題解決に取り組みたいと思い、フィリピンの貧困層出身の若者を就労支援するNPO団体に所属した。大学一年生の春休みに団体が運営する語学学校に1ヶ月インターンに行き、ドロップアウト層やスラム出身の教師と様々な話をする中で貧困問題に対する認識が深まった。そして、この経験を今回の留学で生かし、教育支援活動を通して、多くの子供たちや若者に寄り添いながら、彼らの未来のために挑戦できる人間になりたいと考えている。

 
どんなに想いが強くても、事実に基づく証拠(経験)がなければ説得力に欠けます。

審査員が「なるほど。」と納得できるよう、筋の通った書き方を意識しましょう。

困難を克服した経験

「人生で最も困難だった経験は何ですか?」「それをどう克服しましたか?」

この類の質問は、就活や企業インターンのエントリーシートでも高頻出です。

一見、簡単そうな質問に見えますが、実際に考えてみると非常に答えづらいと感じるでしょう。

なぜなら、強く鮮明に記憶に残るような問題に直面したことがある方が少ないからです。

しかし、この質問では、あなたが直面した”困難な経験”のレベルを測っているわけではありません。

その厳しい状況下で、あなたが課題解決のために発揮する分析力・行動力・精神力の3点が審査されています。

「そもそもそんな経験したことない」と思った方、どんな小さな出来事でもいいので「あの時大変だったな」と感じたことをいくつか思い出してみましょう。

そして、その中で一番達成感があった出来事を例として書き出してみましょう。

それでは、この質問項目の解説をしていきます。

この質問の意図は、以下3点。

  1. 分析力:課題を分析し、その原因を追求する力
  2. 行動力:課題解決のために主体的に行動し、解決策を実行する力
  3. 精神力:困難な状況下で感じるストレスに対する精神的強さ

審査員はこの質問を通し、応募者が困難な状況に直面した時、客観的に問題を分析し、問題解決のために本気で取り組むことができる主体性と熱意がある人物かどうかを見極めています。

これらのポイントを踏まえ、書類作成時には、以下のような文章構成を参考にしてみてください。

  1. エピソードの概要:どのような出来事・状況下で起きた問題か
  2. 解決方法:根拠を踏まえた上での解決方法と行動
  3. 結果:行動の結果、数字などが明確な結果があるといい
  4. 学び:一連の課題解決プロセスから何を学び、どのように今後に繋げるか

参考に私の例を挙げます。

⑴「大学に対する理想と現実の乖離」

 半年の留学と浪人期間を経た後、高い期待値で現在の大学に入ったが、現実は想像とは大きく異なっていた。大学生という自覚を欠いた新入生や、仕事をただ消化しているだけの教授にショックを受けた。また、常に授業もサークルも「友達と一緒」が当たり前の環境にストレスを感じ、入学後2週間ほどで本気で辞めたいと思い、知人に相談したこともあった。

しかし、周りに文句をつけるのではなく、まず現実を受け入れ、変わるべきであるのは自分であるということに気づいた。その後、友達に合わせることを止め、興味のある分野で活動している団体を探し、所属している今のNPO団体に出会った。そこでは、大学で出会うことのできない優秀な学生や大人に出会い、私の学生生活を大きく変えた。私の選択は間違っていなかったということ、そして行動しなければ何も変わらないということを学んだ。

 

この人なら留学先で起こりうる困難な状況も乗り越えられる行動力と精神力を兼ね備えていると、審査員が納得・評価できるストーリーを記述しましょう。

トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラムに対して自身が貢献できると考えること

トビタテは、

  • 日本の魅力を海外の方に伝えること
  • 海外留学の魅力を日本の学生に伝えること

という2つの目的を持ち、留学生にエバンジェリスト活動、つまり留学の布教活動を推奨しています。

よって、あなたが「トビタテ!留学JAPANに対して貢献できること」として、この2点を忘れずに現在・未来の2つに分けた案を書けるといいと思います。

例えば、私の場合、以下のように記述しました。

【現在】自分のインターン先のブログで留学レポートを定期的に掲載し、自身の活動を「発信」することで留学や海外インターンを考えている学生の背中を後押しする活動を行う。

【未来】留学で得た知識や経験を最大限に生かし、将来的にビジネスモデルおよびロールモデルを確立させることで、日本の社会問題解決への一翼を担う。

 

他にも、現地でJAPANフェスを開催し、日本の伝統料理や文化を紹介したり、帰国後には自分の大学でトビタテの広報活動を通してトビタテの魅力を広めるなど、様々な方法が考えられます。

このように、あなたが考える”トビタテ!留学JAPAN”という留学の夢を応援するプロジェクトの素晴らしさをアピールできるプランを書きましょう。

その他アピールできるポイント

この最終質問項目では、素直に自分のアピールポイントを書きましょう。

もし、思い浮かばず悩んでいる方は、家族や友だちなどあなたをよく知る身近な人物に聞いてみるといいでしょう。

ちなみに、私の友だちのトビタテ生は、「耳たぶがプニプニしているという特徴が、初対面の人との交流の場でアイスブレイクに繋がる」と書いていました。

このようなクスッと笑える可愛らしい特徴も、アピールポイントの1つになると思います。

とはいえ、自分が留学するに値する人物だということも忘れずに!

参考までに私が実際に書いたアピールポイント3点をご紹介します。

⑴自慢の「笑顔」を生かし、初対面でも壁を作らず老若男女と仲良くすることが得意である。

⑵様々な海外渡航経験から、環境適応能力が高い。

⑶楽観的な性格が長所であり、嫌な出来事は寝るとだいたい忘れることができる。

 

書面上で、あなたという魅力的な人物を立体的にイメージできるような表現や説明を意識して書きましょう。

さいごに

いかがでしたか?

トビタテ合格への道のりは決して楽ではありませんが、トビタテ生になると、

  • 奨学金サポート
  • 留学前後での研修制度
  • 留学中の手厚いサポートサービス
  • トビタテコミュニティでの人脈拡大

などの多くのメリットと共に留学の夢が叶います。

ちなみに、弊社ではAwesome Ars AcademiaのIT留学の受講を検討している方を対象に、トビタテ選考のサポートを行っています!

私を含め既に数名の学生がトビタテを利用し、弊社のIT留学を受講しています。

ぜひ、トビタテ!留学JAPANを利用し、海外経験とITスキルを身に付け、世界で活躍する人材への第一歩を一緒に踏み出してみませんか?

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