最先端教育

子供の英語教育はいつからが正解?親が知るべき早期教育について

グローバル社会を生きる子供たちにとって、アドバンテージとなる英語。

2020年度より、小学3年生から外国語(英語)が必修となりました。

今までは5年生で始まっていましたが、3年生からに引き下げられ、英語教育の早期化が進んでいます。

なぜ、英語早期教育が叫ばれているのでしょうか。

今回は、その実態に迫ってみましょう。

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子供の英語教育はいつから始めるべき?

英語教育は早ければ早い方がいいって言うけれど、「いつから始めればいいの?」という声も多く聞かれます。

でも実はこれ、いつが正解、というものはありません。

なぜなら、大人になってからでも本気でやれば、英語習得は可能だからです。

さらに、各ご家庭の状況や価値観、英語教育の先に見据える目的など、それぞれ異なります。

そういったことを踏まえると、いつまでに始めなくてはならない!という決まりはないのです。

ですが、子供のころから英語に触れていれば、大きくなってから始めるよりもメリットが大きいのも事実です。

その理由の一つが、脳の発達。柔軟で、発達途上にある子供たちの脳は、能力が未知数。

脳の発達段階に応じた「学び」を展開することができれば、子供の能力を最大限に伸ばすこともできるのです。

年齢による子供の脳の発達を理解しよう

0~3歳

私たち人間は、脳が未熟のまま生まれます。

そして、未熟な脳は外部からの刺激によって、発達していきます。

0~3歳は、『からだ脳』(文教大学教授 成田奈緒子氏)が成長する時期。

聴覚や視覚などの発達とともに、目や耳、手先などを動かして感じとった周りの情報を、どんどん吸収していきます。

そうすることで、ニューロンはものすごい速さで繋がり、神経回路がつくられていくのです。

「ゴールデンエージ」とも言われるこの時期は、「五感」が敏感に働くとき。

たくさんの刺激を目や耳、肌を通して受け止め、耳から入ってくる言葉を聞き取ったり、音を真似て話したりすることで、脳が活発化し、めまぐるしく成長していきます。

 

4~7歳

4~7歳という年齢は、『おりこうさん脳』(文教大学教授 成田奈緒子氏)。

勉強やスポーツができる脳の土台を作る大切な時期です。

運動機能や言語機能、手先を使った細かい作業を司る知能全般が、著しく発達します。

まずは、正しい姿勢や歩き方を意識し、体のバランスを鍛えましょう。

整った姿勢は、視覚的に正しい空間認知を生みだします。

さらに、そうした基本的な運動機能が、高い思考力につながっていくのです。

語彙力が広がったり、話し方が大人びたりするのもこの時期です。

また、紙を折る、のりで貼るなど、手指の器用さを取り入れる遊びは、この時期にたくさんさせてあげましょう。

 

8~10歳

8~10歳は、『こころ脳』(文教大学教授 成田奈緒子氏)が育つ時期。

脳神経回路がどんどん進化していき、言葉の発達もピークを迎えます。

本格的な学習を始めるのに最適です。

また、自制心、想像力、コミュニケーション能力、集中力など、さまざまな力を鍛える時期でもあります。

この時期は、自己報酬神経群、つまり、自分でやろうと決めたことをやり遂げることで喜びを感じるとき。

親から「〇〇しなさい」という声かけは禁句です。

脳の機能低下につながってしまうこともあります。

自分で決めたことを成し遂げる快感を味わい、体験する。

それこそが、脳の機能アップにつながるのです。

早期から英語を学ぶ3つのメリット

英語耳が身につく!ネイティブに近い発音も夢じゃない!

英語を小さい頃から始めるメリットの一つは、英語の音を聞きとる力が身につくことでしょう。

英語の音は日本語にはない音がたくさん含まれています。

日本語が「108音」であるのに対し、英語はなんと「1808音」。

この、日本語にはない「音」を聞きとる力を伸ばすには、乳幼児期に日本語と英語に触れておく必要があります。

言語を司る神経回路は、言葉を聞いたり話したりすることを通し、脳細胞が活発化することで作られます。

つまり、日本語と英語のそれぞれの音に触れることで初めて、「日本語の回路」と「英語の回路」を作ることができるのです。

「英語の回路」を作ることができれば、日本語にはない音も、自然と聞き分けられるようになります。

そうした高いリスニング力は、発音にも影響を与えます。

英語を聞きとる力が身につけば、おのずと発音も、ネイティブに近いものが身につくのです。

 

何でも吸収!おどろきの学習能力の高さ!!

脳の発達が著しい幼児期は、学びに対する吸収力に目を見張るものがあります。

日々、新しいことを見聞きし、その情報をどんどん吸収し、処理し、脳に記憶していきます。

「昨日はできなかったのに、もうできるようになってる…」と、そのスピードに驚くこともあるでしょう。

例えるなら、子供の脳はスポンジ!この時期は、脳細胞が活発に働き、学習能力も非常に高いのです。

同じことを学ぶのに、大人と子供では身につくスピードも違えば、脳に残る情報量が異なるのも納得です。

学習能力が長けているときに英語に触れることは、英語学習において高い効果が期待できるのです。

 

「勉強」より「あそぶ」感覚で英語を楽しむ!

語学習得に限ったことではありませんが、子供のころから始める方が、学びに対するハードルは低くなります。

大人になってから新しいことにチャレンジするには、やる気や勇気など、少し身構えてしまうこともありますよね。

でも子供たちは考え方も柔軟!「間違えたらどうしよう」「英語を話すのが恥ずかしい」という心のブレーキや戸惑いも、小さい子供の場合、さほど大きくありません。

子供は遊びの天才。歌やダンス、体操など、遊びをふんだんに取り入れた学びは、子供たちの「楽しい!」「もっとやりたい!」を引き出し、英語好きの脳を育てることができるでしょう。

早期に英語を学ぶ際の注意すべき3つのポイント

早期教育 = バイリンガル = 国際人になれる!という勘違いをなくそう

英語の早期教育を始めれば、「世界で活躍する人間になれる!」と思っていませんか。

実はそれ、少し安直すぎる考えかもしれません。

確かにメリットで挙げたように、英語耳を育て、正しい発音を身につけるには、早いうちに英語に慣れる方が優位に働きます。

しかし残念ながら、早期に英語教育を始めたからといって必ずしも、国際社会で活躍できる人間になるとは限りません。

脳をバランスよく育て、脳の発達に合わせた教育をしていかなければ、早くから英語を取り入れたところで、本当の賢さは身につかないのです。

英語はコミュニケーションツール。英語が話せても、話す内容がつまらなければ、国際社会で活躍するどころか、興味を持ってもらうことすらできません。

英語を話せることよりも、「英語でどんなことを話すか」の方が、はるかに重要であることを頭の隅に入れておきましょう。

 

まずはしっかりとした母国語を育てよう

英語の早期教育で気をつけるポイントとして、「母国語を強化する!」ことも大切です。

日本では、日本語を母語、英語を第2言語として考えているご家庭が多いのではないでしょうか。

その場合、母語である日本語をしっかりと育てることが、重要になってきます。なぜなら、英語教育ばかりを強化し、日本語の「話す・聞く」、「読み・書き」を軽視すれば、2ヶ国語ともに中途半端な状態に陥ってしまう可能性もあるからです(ダブルリミテッド/セミリンガル)。

まずは、母国語をしっかりと確立させ、「日本語の回路」を形成し、じっくりと深く考えられる脳を作りあげること。

それが語学学習の基本です。とはいえ、そこまで難しく考えることはありません。

家庭や保育園での会話、テレビなど、日本語に触れる機会はたくさんあります。

そうした時間をしっかりと確保した上で、英語に触れる時間や空間をつくっていきましょう。

 

脳の発達段階に合わせた英語教育をしよう

脳には「学びの適齢期」、つまり学びの「旬」があります。

その旬を活かした学びは、子供の最大限の能力を引き出します。

それは、英語教育にも言えること。

もし学びの旬と異なる、ちぐはぐな学習を進めれば、子供の能力を伸ばすどころか、英語嫌いや勉強嫌いになってしまうことも…。

聴覚や視覚が発達する3歳ごろは、言葉に集中した英語教育よりも、歌やダンスなどの五感を使った学びの方が効果的ですし、運動機能の基礎をつくる4~7歳ごろに机だけに向かわせても、効率性はあがりません。

それよりも、運動機能に意識を向け、体のバランスを鍛えておく方が、意欲的に勉強する脳が育ちます。

脳がバランスよくしっかりと育てば、英語教育も一時のことで終わらず、その子の一生を通して、有効なものとなります。

目先の効果を求めるのではなく、長い目で学びを見ていく。

そうした親の姿勢が、子供の能力を伸ばしていくのです。

子供の英語早期教育で親がすべき3つのこと

子供が楽しんでいるのが一番大事

まず、子供が英語を楽しめる環境をつくる、ということが非常に大切です。

「子供には英語を話せるようになってほしい!」「グローバルな人間に育てたい!」など、親はどうしても肩に力が入ってしまいがち。

でも英語を学ぶ当の本人が、いやいや英語を学んでいれば、良い結果にはつながらないのは明らかです。

大人だって、好きなことであれば時間も忘れて積極的に取り組みますが、気持ちの乗らないことには時間もかかり、なかなか進みませんよね。

子供だって同じ。

まずは、子供ひとりひとりの興味や関心にあわせて、英語を楽しむことが英語教育の第一歩です。

英語に触れるドキドキやわくわくを、思いっきり味わわせてあげましょう。

 

子供が「英語を学びたい」と思うきっかけを作ってあげる

「親に言われたから英語を学ぶ」のでは、子供の心は、英語からそのうちに離れていってしまいます。

子供自身の「やってみたい」を引き出すことが、長く続けるコツです。

小さい頃であれば、きっかけはささいなことでも大丈夫!「お姉ちゃん、お兄ちゃんがやっている」「友だちが通っている」ことで、やる気スイッチが入ることもあります。
また、英語のテレビを楽しむ、英語教材に触れるのもよいでしょう。

より重要なのは、子供の「学びたい」を持続させること。先にもあげたように、英語はコミュニケーションツールに過ぎません。

伝えたことがあるから、コミュニケーションを取りたい誰かがいるから、「英語をつかう」のです。

「何のために英語を学ぶのか」が、あやふやになってしまえば、英語を話すことに魅力を感じなくなり、いくら早期教育を始めたとしても、子供の興味は一過性のもので終わってしまいます。

環境を整えたり、刺激を与えたりすることで、その子にとって英語が魅力的なものであり続けるよう、工夫していくことが大切です。

 

自分が苦手でも積極的に英語を話す・勉強する

昔から、「親の背中を見て子は育つ」と言われます。

子供(特に幼少期)にとって、身近なお手本は、何といっても親!親が子供と一緒に学び、喜びを共有することで、子供の学びはより大きなものになります。

親のやる気や好奇心は、子供たちに伝染します。

一緒に取り組めば、子供たちも面白がって、お母さん・お父さんと競い合うように、英語を学んでいくでしょう。

ときには悩み、失敗し、試行錯誤をする姿を見せることは、恥ずかしいことではありません。

むしろ、そうした姿勢を見せることで、失敗しても、間違えても、積極的に学ぼうとする姿を育てることができます。

親が一生懸命に取り組む姿は、子供にとって、戦隊ヒーロー並みにカッコイイ姿!

「口先だけのお母さん・お父さん」にならないよう、ぜひ、お子さんと一緒に英語を楽しみ、学びを広げていきましょう。

子供向けおすすめ英語教材

ディズニー英語システム

幼児向け英語教材の老舗と言えば、『ディズニー英語システム』。

英語を母国語としない子供向けに考案された、本格的な英語習得プログラムです。

「日本人が日本語を自然と覚えるように、英語が身につく」をうたい文句に、歌や絵本、映像などの教材を通して、同じフレーズや単語を繰り返し聞くことで、英語を身につけていきます。

ディズニーキャラクターと一緒に学べるのも、嬉しいポイント!

ただ、かなり高額なので、簡単に手が出せないのが難点です。

 

こどもちゃれんじ English

対象年齢ごとにコースが分かれている『こどもちゃれんじ English』。

子供の年齢や発達に合わせ、玩具と英語教材が2ヶ月に1回、定期的に届きます。

幼児の発達心理学、英語教育の観点から厳選された教材は、歌やダンスなど、子供の興味を引き出し、楽しく英語を学べます。

DVDやおもちゃでインプットし、BOOK教材でアウトプット。

使える英語力を身につけることにこだわっています。

低価格で続けやすいのも魅力のひとつです。

 

7+Bilingual (セブンプラスバイリンガル)

セブンプラスバイリンガルは、幼児英才教育でも有名な七田式の英語教材です。

対象年齢は、3~12歳となります。

右脳学習法を基本とする七田式。

その英語教材の最大の特徴は、超高速の英語の聞き取り。

聞きとれないほどの速さで英語を聞くことにより、右脳を活性化させ、脳に情報を刻み込んでいくのだとか。

英語のCDをBGM感覚で流すだけで、子供が英語のフレーズを口にできるようになった、という声も!

値段もお手頃なので、右脳学習法を試してみるのもアリかもしれません。

もっと知りたい方はこちら。
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日本の英語教育の今とこれから

小学生

2020年4月から、全国の小学校で本格的に英語教育が導入されました。

対象となる学年は、3~6年生。

3、4年生では「外国語活動」として、主に「話す」「聞く」を重点におき、英語の音に慣れたり、やりとりを通して英語に親しむことを目的としています。

5、6年生では「外国語」を教科として学習し、「話す」「聞く」「読む」「書く」を重視。

週2コマある英語の時間では、実際に英語を使ったコミュニケーションを体験する言語活動に加え、読む、書くなどの力の育成にも取り組んでいきます。

3、4年生と大きく異なるのは、教科として位置づけているので、成績がつくという点。

また、文法は、過去形、疑問詞、代名詞、助動詞など、現行の中学1年生で習う文法の多くを含んでいます。

 

中高生

今までの中学校・高等学校の英語教育は、文法ありきの英語…。

「読む」「書く」を重視した教育は、なかなか「聞く」「話す」といった生きた英語につながらないものでした。

しかし、これからの英語教育は、コミュニケーション能力にウエイトを置いたものへとシフトチェンジしていきます。

中学校では、2021年度から新学習指導要領の実施が始まります。

今までの英語教育と大きく違うのは、授業を英語で行うことを基本としていること。

教師と生徒間のみならず、生徒間のやりとりも英語となります。

実際のコミュニケーションの場を増やし、生徒が英語に触れる機会の充実化を図ります。

また、学習内容もレベルアップ。

語彙数も現行の1200文字から、1600~1800文字に増加する予定です。

高等学校でも、高い読解力やリスニング力、また、「話す」「書く」などのアウトプット力が求められるようになります。

基礎的な能力に加え、プレゼンテーション力やディベート力など、より高度な言語活動を習得していきます。

関連:日本の英語教育の8つの問題点!海外事例・改善案も丁寧に解説

海外の英語教育はどうなっているのか?

中国

中国の小学校で英語教育がスタートしたのは、2001年。

熱の入れようも強く、単語ひとつとっても、日本が中学校卒業時に1200語を学ぶのに対し、中国は小学校卒業時に1600語。

圧倒的な勉強量です。

それを可能にしているのが、小学3年生から、ほぼ毎日ある英語の授業。

英語に当てる時間数は学年によって異なりますが、英語に触れる時間をしっかりと確保することこそが、中国の英語力の支えになっています。

また、英会話を重要視しているのが特徴で、細かい文法の間違いなどは気にせず、「自由に英語を話す」授業スタイルを取り入れています。

英語で発表したり、ディスカッションしたりしながら、子供たちはどんどん生きた英語を吸収し、高い英会話力を伸ばしているのです。

 

韓国

韓国も、英語教育に力を入れている国のひとつです。

韓国では、1997年から小学校の英語教育が必修化されました。

ネイティブ講師による授業で、主に、英語で自分の考えを発信することを目標にしています。

そのため、ディベートやプレゼンテーションなど、英語のアウトプットに力を入れる本格派。

小学6年生の英語レベルは、日本の中学2年生と同レベルとも言われます。

中国同様、韓国も「英語を体験する」ことを大切にしています。

丸暗記をするのではなく、英語を使うことを目的とした授業内容が組まれています。

また、英語の課外授業があったり、自治体が運営する「英語体験センター」に無償で通うことができたりと、実生活を通して英語に触れられるのも特徴です。

 

オランダ

非英語圏のなかでトップクラスの英語力を誇るオランダ。

小国であるオランダは、世界と肩を並べるため、外国語習得が昔から必要でした。

15歳以上の国民のうち、94%がバイリンガルとも言われています。

1986年から、初等教育7年生と8年生で英語が義務化され、その3年前の83年から、教員用の英語研修コースがはじまっています。

「英語は実践ありき!」という考えのもと、オランダでは「英語への興味をもたせる」「学び方を学ぶ」ことを大切にしているようです。

子供たちが興味をもつような教材を選び、語学の学び方を自然に身につけられるような授業をつくる。

こうした教育が、オランダ国民の英語力の高さを支えているのです。

 

フィリピン

もともと170ヵ国語以上が混在するフィリピン。

1970年代にフィリピノ語(タガログ語)と英語が公用語となりました。

小学1年生から始まる英語教育は、6年間で驚きの2000時間!

ちなみに日本は約200時間。その差は歴然です。

3年生からは、算数や理科も英語で行われ、日常生活の中でもテレビや映画など、英語を使う実践の場が多く見られます。

また、英語を身につけると高収入の職業に就くことができるなど、英語を習得するモチベーションも高いと言われています。

こうした圧倒的な時間の確保と子供たちのモチベーションの高さが、確かな英語力につながっているのです。

まとめ

早期英語教育は、「英語耳」を育て、正しい英語の発音が習得でき、グローバルな社会に生きる子供たちの将来につながるものです。

子供が最大限に能力を引き出せるよう、脳の発達を活かし、子供ならではの楽しみ方を追求し、環境を整えていきましょう。

せっかくお金と時間をかけるのだから、英語教育をただの「流行り」で終わらせることなく、「英語をつかう」人へと、子供たちを成長させていきたいですね。

 


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