政府と関係各省庁は、2018年より次世代を担う子どもたちに向けて、デジタル教育の改革を進めてきました。小学校では、プログラミング教育が必須となり、東京都の小学校においては、タブレットやラップトップを1人1台貸し出すという試みも始まっています。
学校でのプログラミング学習がきっかけで、ITやプログラミングに興味を持つ子どもも増えてきています。子どもをプログラミング教室に通わせるご家庭も増えてきました。ピアノにバレエ、サッカーなど、どの習い事でも発表会や大会がありますが、プログラミングも例外ではありません。
今回は、人気急上昇中のプログラミング教室に通う子どもたちの間で話題のプログラミングコンテストについてご紹介したいと思います。
代表的な子どもプログラミングコンテスト
ここ数年で、子ども向けのプログラミングコンテスト、プログラミング大会が増えてきているのをご存知でしょうか?デジタルネイティブ世代の子どもを育てる保護者として、チェックしておきたい内容でもあります。ではさっそく代表的な大会をご紹介していきましょう。
社会に貢献する「キッズAIプログラミングコンテスト」
世界的大企業のGoogleが主催している「キッズAIプログラミングコンテスト」は、AIとScratchを組み合わせたプログラミングコンテストです。このコンテストには、小学校1年生から中学校3年生まで、誰でも参加することができます。
毎年多くの子どもたちがクリエイティブなものづくりを発表しています。コンテストでは、子どもならではのユニークな視点から、社会の困りごとや問題点などを発見し、それらをAI × Scratchという組み合わせで解決したり、誰かにとって難しいものを簡単にしたり、「世の中をよりよくしていくためのプロジェクト」を発表する良い機会となっています。
大会の3つの審査基準である「イノベーション」「チャレンジ」「完成度」の精度を高め、ファイナリストに残ると、Google社員によるメンタリングサポートなどスペシャルなサポートを受けることができます。
毎年8月の応募締め切りから2ヶ月後の10月に開催される「Faire Tokyo Online 」の一環として、オンラインでファイナリスト5作品のプレゼンテーション審査と、表彰式が行われます。
オリジナルの街並みを制作する「Minecraft(マインクラフト)カップ」
ゲームのMinecraft教育版を使い、プログラミングとレッドストーンを活用して、オリジナルのワールド(プログラミングの作品)を制作するMinecraftカップ全国大会が毎年開催されています。
毎年テーマに沿った課題が出され、課題に沿った内容のワールドを個人、もしくは団体で制作します。18歳以下であれば誰でも応募することができます。
2021年のテーマは「SDGs時代のみんなの家、未来のまち」。
SDGsが提唱する17の目標のうち「3:すべての人に健康と福祉を」「7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに」「15:陸の豊かさも守ろう」の中から1つ以上のSDGsを選び「全ての人々が充実した暮らしを送ることができるワールドを制作する」ことが課題として出され、全国から481作品の応募がありました。
どの作品も臨場感あふれる街並みや世界観が表現されており、18歳以下の子どもたちが作ったとは思えない力作ばかりです。
参考:Minecraftカップ2021 全国大会 | SDGs時代のみんなの家、未来のまち
関連:【マインクラフトカップ】18歳以下のプログラミングコンテストとは?
22歳以下が対象の作品提出型「U22プログラミングコンテスト」
2021年で42回目の開催となったU22プログラミングコンテスト。22歳以下の学生を対象とした作品提出型のコンテストです。毎回、小学生から大学生までの学生が作品が集まり、プロダクト(有用性・芸術性)、テクノロジー、アイディアの3つの観点から作品を審査します。
2021年は、347作品が提出され、そのうちの16作品が、オンラインでの最終選考に進みました。最終選考で受賞した学生には、各分野で活躍する審査員や審査委員からのフィードバックがもらえます。
このコンテストの実行委員は実行委員長のサイボウズ株式会社代表取締役社長の青野 慶久さんをはじめ、子育てをしながら各分野で活躍するエンジニア、クリエーターばかり。ものづくりに励む子どもたちにとっては、雲の上の存在である各分野のスペシャリストからのフィードバックは、今度の活動の更なる原動力となるでしょう。
本大会の最高賞である経済産業大臣賞は4作品選ばれ、受賞者には賞金50万円と、経済産業省が進めている未踏事業への推薦や、技術開発、サポート支援など、次のステップへ進むための可能性が無限大に広がっています。
小学生プログラミングコンテスト 「Tech Kids Grand Prix」
Tech Kids Grand Prixは、GoogleやFACEBOOK、Yahoo Japanなどの大手IT企業が協賛している話題のコンテストです。
2021年度は、初開催の2018年の応募者数を3倍上回る3122名の応募がありました。
審査は1次審査から4次審査まで行われ、最終的に選ばれた10名が、会場でプレゼンテーションを行います。「作品ジャンルを問わない」という応募条件のもと、プログラミング言語はもちろんのこと、小学生が自ら制作したオリジナルの作品で、AI、IoT、セキュリティ、ユーティリティ、学習や教育、コミュニケーション、ゲームなどを実行可能にし、エントリーします。
2021年にコンテスト1位に輝いた作品は、小学4年生の女の子が制作した「点字と指文字をゲーム感覚で楽しく学べる」アプリ。彼女は小学校3年生の時に、県が主催するプログラミング講座に参加し、プログラミングに興味を持ったそうです。そしてこの大会に応募するために、3ヶ月を費やして応募作品を完成させました。この作品は、プログラミングを駆使して作られており、点字をゲーム感覚で覚えられるという非常に優秀なアプリです。このように、短期間で大きな結果を出すことはとても珍しいケースかも知れませんが、子どもの人生においては、とても有意義で価値のある経験となるでしょう。
未来のスーパープログラマーが結集する国内最大のプログラミングコンテストTech Kids Grand Prixのトップ3には、それぞれ、1位50万円、2位30万円、3位20万円、の総額100万円の賞金が用意されています。今後も「21世紀を創るのは、君たちだ」という大会スローガンにぴったりの熱き闘いが繰り広げられていくことでしょう。
参考:小学生のためのプログラミングコンテスト「Tech Kids Grand Prix」
全国選抜小学生プログラミング大会
「プログラミングコンテストの甲子園」ともいえるこの大会では、各都道府県で開催される予選を勝ち抜いた強者たちが、全国大会に出場するために情熱を燃やしています。
この大会では、プログラミング技術はもちろんのこと、作品で仕様するプログラミングによって社会の課題を解決するための「想像力」、「思考力」、「行動力」、「プロデュース力」も総合的に判断し、子どもたちの「人間力」を育むことに寄与しています。2020年の大会では、総応募数673組から33組が最終選考に進みました。
この大会の作品制作もプログラミング言語を問いませんので、ScratchやMinecraft、機械学習ライブラリなど、各自、得意とする言語で作品を制作します。全国大会では「みんなのみらい、みんなでつくろう」という大会スローガンを掲げ、3分という短いプレゼンテーションの中で、各自が熱い思いを披露しています。
まとめ
習い事の延長線上にコンテストでの入賞体験が見えていると、モチベーションも上がり、子どもたちの自信向上や、自己効力感にもつながる可能性もあります。
Awesome Ars Academia(オウサムアルスアカデミア)は、小学生から大学生までを対象としたプログラミングスクールを運営しています。
今回紹介した、ScratchやMinecraftを学ぶコースも開講しており、またクラブ活動として、Minecfaft部なども存在し、授業で学んだことを生かして受講生同士で一緒に制作物を作ったりするような場にもなっています。
英語力も向上させながら、プログラミングコンテストへの参加にも繋がる学びの場となるのがAwesome Ars Academiaのプログラミング講座です。
無料体験講座や学校説明会も随時実施しておりますので、ぜひ一度ご参加頂けますと幸いです。
Awesome Ars Academia(オウサムアルスアカデミア)は、小学生から高校生に向けて、英語でプログラミングを学べるオンライン講座を提供しています。
オンライン学校説明会を毎月開催していますので、ご興味がありましたらぜひお申し込みください。