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すでに引く手数多なITエンジニア職の中でも頭一つ抜けるために、ぜひ英語を習得してみてはいかがでしょうか。
本記事では、ITエンジニアが英語を身につけるメリットについてとITエンジニアにおすすめのレベル別英語学習法をご紹介しております。ただ単に文法に特化して勉強するだけではなく、より身近で実用的な学習法です。
ITエンジニアが英語を身につけるメリットとは?
さて、ITエンジニアが英語を身につけるメリットはたくさんありますが、特に下記2点は大きなアドバンテージかと思います。
① 仕事の選択肢が多くなる
英語を習得することで、【場所・仕事内容・年収】の面において仕事の選択肢が広がります。
場所については言わずもがな、今のグローバル社会において、世界共通語である英語が話せれば、ある程度どこの国でも働くことが可能です。最先端の技術を学びにシリコンバレーで働く、オフショア開発で勢いのあるフィリピン・ベトナムで働く、もしくはシンガポールで起業するなど、自分の好きな場所で仕事をするという可能性が広がります。
仕事内容についても同様で、英語を話すことができると国境や言語の壁を超えて、様々な仕事に携われるチャンスが増えます。多国籍な精鋭チームで新しいアプリケーションを開発する仕事、ブリッジSEとして日本と海外を繋ぐ仕事、現地駐在での仕事、フリーランスとして外国人のクライアントと共に働く仕事などです。
そして年収については、一概には言えませんが、英語を使った仕事の方が年収が高くなる傾向にあると思います。日本人エンジニアのマネジメントの仕事か、外国人エンジニアのマネジメントの仕事を比較した場合、同じマネジメントでも前者はマネジメントのスキルのみ、後者はマネジメントのスキルに加え英語でのコミュニケーションスキルも必要になります。
より多くのスキルが必要になる仕事の方が給料が高くなるのは当然と言えるかもしれません。もし、同じポジションや業務内容でも英語を必要とした仕事の方が年収が高かった場合、英語を習得していればより高い年収の仕事を選択できます。
このように、英語を習得することで働く場所や仕事内容、収入の面で選択肢が広がり、有利に仕事を選択できるのです。
② ITエンジニアとして成長しやすい
【プログラミングと英語の親和性】および【情報へのアクセスのしやすさ】という面において、英語を習得していることはITエンジニアとして成長する際に大きなアドバンテージとなります。
まずお伝えしたいのは、プログラミングと英語の親和性の高さについてです。
例えば、「なでしこ」のような日本語や他言語でのプログラミング言語もありますが、プログラミング言語は基本的に英語で書かれており、コードはもちろんのこと、エラー文も全て英語です。また、英語ができるとコードの単語の意味と機能がリンクし、よりプログラミングへの理解が深まったり、モデルやメソッドの名前の付け方やコメント力が向上し、よりリーダブルなコードが書けるようになります。Qiitaでも英語でのモデルやメソッド名の付け方に関して紹介されている人気記事があるほど、コードを書く上で英語の理解は重要です。つまり、プログラミングスキルを向上させる上で英語は避けて通れないのです。
次に、特筆すべきは情報へのアクセスのしやすさです。
ITエンジニアの世界は常に変化し続けているので、最新の情報を仕入れる必要があります。そして、最新の情報やリファレンスは英語で書かれていることが多く、良質なプログラミング学習教材やエラー解決の質問サイトも英語で書かれていることが多いです。つまり、英語ができると情報取得の早さ・質・量において圧倒的に有利なのです。
このように、読みやすいコードを書くことや情報をうまく活用することは、ITエンジニアにとって必須のスキルですが、英語力がそのスキルをより高めてくれるのです。
上記の観点から、ぜひエンジニアのみなさんには英語を身につけることをおすすめします。
ただ、英語が話せればベターなのはわかっているけど、英語は習得が難しい、自分には話せないと思っている方も多いのではないでしょうか。しかし、ITエンジニアに必要な英語力はアメリカ人のようにペラペラと流暢に話せる英語力ではなく、「簡潔に、重要なことを伝達する英語力」です。
プログラミングにおいても、スラスラとコードがかけても冗長だったり、読みにくいコードだったりするより、簡潔にわかりやすいコードを書くことが重要ですよね。それと同じで、ITエンジニアが現場で求められるのは、簡潔でわかりやすい英語です。文法が間違っているとかそういうことは気にしません。正直に言えば、文法は中学英語でまかなえます。それよりも英語への抵抗感を無くし、とにかくアウトプットをすることが必要です。
次ではエンジニアにおすすめの英語学習法をレベル別に分けて紹介していますので、ぜひ実践してみてくださいね。
【レベル別】ITエンジニアにおすすめの英語学習法
【英語レベル初級者編】
まずは英語初級者の方向けの学習法です。英語初級者の方は一から文法を学ぼうとして、途中で挫折してしまう方が多いですが、文法よりも「必要な英語を効率的に学ぶこと」が大切です。もちろん、be動詞やSVなど基本的な文法は大事ですが、義務教育で学習した範囲でまかなえるので、さらっと復習するぐらいでいいと思います。
Tips 1: とにかく現場で頻繁に使う日本語のフレーズを簡単な英語になおしてみましょう
・質問があります→ I have a question
・バグをみつけました→ I found a bug.
・原因はなんですか?→What caused it?/What was the cause?
・どうすれば解決できますか?→How can I solve it?
・PRチェックできますか?→Can you check the PR?
上記のような、よく使うフレーズを英語に直して覚えておくことで、効率的に学べるだけでなく、実践でもすぐに使えます。
Tips2: 日常から英語を学ぶ癖をつけましょう
下記のようにToDoリストを英語で書いてみたり、
・To report the bug to the manager (マネージャーにバグ報告)
・To implement the function (機能実装)
・To send email about the meeting (ミーティングについてメールを送る)
会話の練習として、
・I want to go to the nearest cafe. (最寄りのカフェに行きたい)
・What time is it now? (今何時?)
などSiriと英語で会話してみるのも面白いです。
Tips3: IT用語の略語を英語で理解してみましょう
・$ cdコマンドは”change directory”で「ディレクトリ変更」
・$ lsコマンドは”list”で「リスト表示」
・$pwdコマンドは”print working directory”で「作業中ディレクトリ表示」
・<p>タグは”paragraph”で「段落」
・<em>タグは”emphasis”で「強調」
など、英単語も機能も覚えられて一石二鳥です。
上記の通り英語初級者の方は最初は身近なところから、そして短めの文章でいいのでアウトプットを行なっていきましょう。
【英語レベル中級者編】
次は英語中級者の方向けの英語学習法です。
英語中級者以降の方は独学だとどうしても伸び悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。その際は、とにかくアプリやコミュニティを活用して、アウトプットする機会を設けることが大切です。実践を通して、「この言い方は通じた!」「この表現にはこの単語を使えばいい!」という小さな成功体験を積み重ねることで、英語を話す自信がついていきます。
Tips1: 業務メールやレポート、プレゼン資料などを英語に翻訳してみましょう
・〇〇のスペックについての説明を△△に記載してもらえますか?
=>Could you add some description about the specification of ○○ in △△?
・〇〇のテストの際にバグを見つけました。詳細は△△に記載されています。
=>We found a bug during the test of ○○, and the details are described in △△.
・このプロジェクトの目的は、購入達成に至るコンバージョン率を5%向上させることです。
=>The purpose of this project is to improve the conversion rate among consumers by 5%.
など、英語レベル中級の方はより詳細に状況や意見を伝えることができるように、少し長めの文章を書ける練習をしてみましょう。
Tips2: テック系ニュース記事を日本語翻訳から英語原文で読んでみましょう
ニュース記事の多くは日本語と原文英語の両方を公開していることが多いです。最初は日本語で読んでから原文の英語で読むことで、新しく出てきた単語の意味をだいたい推測して読むことができます。
またテック系の記事は専門用語が多く使われているので、ITエンジニアの方からすると既に知っている英単語も多いので、小説や経済ニュースなどに比べてテック系の記事はとても読みやすいと思います。情報収集もできて一石二鳥です。
Tips3: とにかくアウトプットする機会をつくりましょう
グローバル言語学習アプリであるHello Talkを使い、Language Exchange Partnerを探したり、MeetUpなどで外国人エンジニアと話す機会を設けることです。ITエンジニアという共通点やコミュニティがあれば、多少英語力に自信がなくても共通の話題で盛り上がったり、打ち解けやすくなるはずです。
【英語レベル上級者編】
そして英語上級者向けの学習法がこちらです。このレベルの方は正直、”ITエンジニアとして現場で働く上で英語をさらに学習する”というよりも、”英語で学ぶ”ことに重点を置いておけば、自ずと英語力があがり、よりスムーズかつ簡潔な英語でのコミュニケーションを取れると思います。
Tips1: 英文レジュメやカバーレター、フォーマルな英文メールを作成してみましょう
ご担当者様 = “To whom it may concern”
よろしくお願いします = “Best regards,”
などのビジネス表現や、英文レジュメやカバーレター、フォーマルな英文メールには書き方にルールがあります。
ただ日常会話を話せるだけではなく、今後のキャリアに向け一定のビジネス実践力も身につけましょう。
Tips2: YoutubeやTED Talkで情報収集しましょう
TED Talkでは、テック系のプレゼンテーションの動画がたくさんあります。そして、Youtubeには良質のプログラミング学習動画も多くアップされています。リスニング力があがることはもちろん、革新的なアイディアや最先端の技術を無料で学べるこういった機会を活用しない手はありません。
Tips3: 海外のカンファレンスやIT留学に参加してみましょう
The AI Summitなど世界的なカンファレンスでは、名だたるCxOたちがスピーチやパネルディスカッションを繰り広げてます。各出展企業が自社ブースを設けて参加者に情報提供をしているので、直接的な情報交換や人脈作りを通して英語でのコミュニケーション力も向上できます。
また、プログラミングを英語で学べるIT留学なら、授業はもちろん、質問や確認を英語で行うことで、実際の現場で使う表現を実践で学べます。
逆にこのレベルの方は英語が話せる分、”説明が長くなりやすい”ところもあるので、現場で必要な重要点を簡単かつ端的に伝えることを意識すると、よりコミュニケーションにスピード感をもって仕事ができると思います。
全レベルの方におすすめの英語学習法
最後に英語力に関わらず、全レベルの方に共通でおすすめできる学習法を3つご紹介します。
① オーバーラッピング
オーバーラッピングは、英文を見ながらCD音声と”同時”に読み合わせを行う学習法です(教材はTOEICの問題集などでOKです)。Nativeと同じスピードで英文を読み、発音も真似ることで、英語を話す上で必要な口の筋肉がつきます。また、発音できる単語は聞き取れるようになるので、リスニング力向上にも効果がある学習法です。
② レベル別洋書
語彙力UPとして、単語帳よりも学習しやすい方法です。自分のレベルより一つ下のレベルを読むことでストレスなく読み物として楽しく学習できるのでおすすめです。そして、新しい単語も文脈の中で概念的に覚えられます。kind = 優しいのような一対一の関係で覚えてしまうと、「親切」「種類」など他の意味や日本語を英訳したい時に適切な単語が思いつかないことがありますが、レベル別洋書には少し難しい単語はだいたい英英で訳がついているので、概念的に覚えられます。 (参考書籍:Pearson Graded Readers)
③ 瞬間英作文
こちらはアウトプットに慣れ、また単語ではなく文章で話すことに慣れる練習です。英語が問題なく話せるようになるには、頭で日本語→英語に訳して言葉として発するまでの時間をどれだけ縮められるかによります。そのアウトプットの練習が独学でできるという点でとてもおすすめです。(参考書籍:どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK) )
上記学習法はどのレベルの人にも効果的なので、ぜひお試しください。
また、こちらの『ITエンジニアの英語術 最強の教科書』という書籍は、実際の現場でよく使うフレーズはもちろん、ITエンジニアの英語に対するマインドセットについてもよく書かれている本ですので、英語に自信がないけど、グローバル環境でエンジニアとして働いていみたいと思っている方はぜひ一読することをおすすめします。
まとめ
上記のとおり、様々な学習法を紹介させていただきましたが、英語習得には実践が一番の近道です。
現代は多種多様な学習サービスやSNSがあり、以前よりアウトプットの機会を設けやすくなっていると思うので、ぜひご自身に合ったアウトプットの機会を見つけてみてください。また、現場で使える生きた英語力を習得する一つの手段としてIT留学も検討されてみてはいかがでしょうか。
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