子供たちが夢中になって遊ぶ、マインクラフト。
いまや多くのプログラミング教室や、小学校での教育でも取り入れられています。
マインクラフトカップは、教育版マインクラフトを使って、テーマに沿った理想のワールドを応募する大会で、2021年は第3回目の開催です。
今回は、マインクラフトカップとは何か、マインクラフトカップの過去の優秀作品はどんなワールドがあるのか、詳しくご紹介していきます。
この記事を読んで、マインクラフトカップについて知っていただき、応募してみてはいかがでしょうか。
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マインクラフトカップとは
マインクラフトカップとは、教育版マインクラフト(エデュケーションエディション)を使用し、制作した作品を競う大会です。
まず、2ヶ月ほどのエントリー期間に申し込み。
教育版マインクラフトを利用したことがなくても、公式サイトのエントリーフォームから申請すれば、教育版マインクラフトのライセンスを付与されます。
エントリーした子供たちは、募集作品のテーマから構想を考え、ワールドを作成し、応募期間内に作品を提出。
審査は、1次審査、2次審査、最終審査の計3回行われます。
1次審査はオンライン投票で、地区ブロックごとに、自分以外の参加チームにそれぞれ投票します。
2次審査では、地区ブロックの代表が決定。
最終審査会・表彰式は、オンラインでの開催です。
マインクラフトカップの大賞には、トロフィーやマインクラフトグッズなどが贈られます。
マインクラフトカップ2021について
マインクラフトカップ2021全国大会は、子供たちの
- プログラミング教育やデジタルなモノづくりに触れることのできる機会の創出
- プログラミング思考の醸成を目指す
ことを目的としています。
第3回目となる2021大会のテーマは、「SDGs時代のみんなの家、未来のまち」。
SDGsのうち、「3:すべての人に健康と福祉を」、「7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに」、「15:緑の豊かさも守ろう」、の中から1つ以上取り入れてワールドを作成します。
主催団体はマインクラフトカップ全国大会運営委員会。
公益社団法人ユニバーサル志緑センターと一般社団法人ICT CONNECT21により構成されています。
今大会のサポートには、ゴールドパートナーとして積水ハウス株式会社、シルバーパートナーとして日本ユニシスが参加。
日本マイクロソフト社は特別パートナーとしてサポートしています。
マインクラフトカップ2021大会の作品応募期間は9月1日~9月30日のため、すでに締め切られています。
1次審査がオンライン投票で行われた後、11月1日~11月30日の2次審査で地区代表が決定され、最終審査は2022年1月30日でオンラインでの開催となっています。
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SDGsについて
マインクラフトカップ大会の大きなテーマであるSDGsについてご説明します。
SDGsとは、「持続可能な開発目標」Sustainable Development Goalsの略称で、「2030年までに、持続可能でよりよい世界を目指す」という国際目標です。
2015年9月25~27日に行われた国連持続可能な開発サミットで、「我々の世界を変革する:持続能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。
SDGsは、このアジェンダの目標のことです。
誰一人取り残さないために、SDGsには17の目標と、169のターゲットが掲げられています。
〈SDGs17の目標〉
1貧困をなくそう
2飢餓をゼロに
3すべての人に健康と福祉を
4質の高い教育をみんなに
5ジェンダー平等を実現しよう
6安全な水とトイレを世界中に
7エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8働きがいも経済成長も
9産業と技術革新の基盤をつくろう
10人や国の不平等をなくそう
11住み続けられるまちづくりを
12つくる責任つかう責任
13気候変動に具体的な対策を
14海の豊かさを守ろう
15陸の豊かさも守ろう
16平和と公正をすべての人に
17パートナーシップで目標を達成しよう
参照:外務省 持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けて日本が果たす役割
マインクラフトカップ2021大会では、「17パートナーシップで目標を達成しよう」を念頭に置き、ゴールドパートナーである積水ハウスが作品テーマを決めています。
SDGsの目標である、3・7・15の中から、1つ以上をテーマに取り入れた作品を募集します。
大賞は小学生!過去の優秀作品を解説!
2019年
2019年の第1回マインクラフトカップ大会のテーマは、「スポーツ施設のある僕・私の街 ワクワクする「まち」をデザインしよう」です。
また、プログラミング作品におけるテーマは、「スタジアムや運動場、体育館などのスポーツ施設とこれと連携して利用される施設のある町に住んだり訪れたりすることで、暮らすすべての人々が充実した暮らしをすることができるワールドを開発する」となっています。
大賞以外に、他に7つの各賞が設けられ、それぞれ特徴的な優秀作品が受賞しています。
大賞
大賞に輝いたのは、「加藤学園暁秀初等学校 サンシャインWHITE6」チーム。
コンセプトは、元気パワーがあふれる街です。
社会の時間で習ったという、古墳のかたちをマインクラフトの建築に取り入れ、元気が出るビタミンカラーを組み合わせたとのこと。
海外のお客様にも日本の良さを感じてほしいという思いも、神社の建築に込められています。
「まちのまとまりかたがすごい。きれいにまとまっている。初めてマインクラフトをして、それできれいにまとめて、プログラムもして。電車が動く装置とか、すごいと思いました」とYouTuberのカズ氏も感動している様子でした。
Best Coding賞
Best Coding賞を受賞したのは、「Coding Lab Japan」チームです。
彼らは、まちのなかに以下の4つのカテゴリのエリアを作りました。
- Entertainment area
- Neighborhood
- Sports facilities
- City area
Sports facilitiesのエリアには、テニスコートやサッカー場、乗馬場・スタジアムがあります。
タツナミシュウイチ氏による講評で、ほとんどすべての建物がコードで作られていることを称賛されました。
クリエイティブ アイデア賞
クリエイティブ アイデア賞は、UNIX研究同好会が受賞。
特徴的だったのは、サッカーコートとラグビーコートが切り替わるようになっている建築物です。
このコートの切り替えには、1000個以上のピストンと100個以上のコマンドブロックが使われています。
カズ氏は、「2つ建てた方が楽だけど、回路とかを使って作ったのがすごいアイデア、というか苦労されたんだろうと思いました。あれだけ大規模になってくると挙動が重すぎて動かなかったり・・いろんな苦労があっただろうと思う。見えない苦労がいっぱいあったのかなと思って。」とコメントしています。
ピア・ボーディング Kazu賞
ピア・ボーディング Kazu賞は、CoderDojo Ishigakiが受賞。
チームの3人は、「とある南の島~海の恵みと共に暮らす人々と伝統芸能とスポーツ~」と題した作品について、「エージェントには、時間のかかる建設を手伝ってもらいました。主にマラソンコースの照明、手すりの設置や、吊り橋建設、まちの区画整理のため距離を測るメモに使いました。」と説明してくれました。
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2020年
第2回大会となる2020年は、コロナ禍の影響で、個人での応募となりました。
また、
- テーマに合わせたワールドを作ること
- MakeCodeやレッドストーン回路を使用し、プログラミング的思考を取り入れること
も課題に盛り込まれています。
審査基準は、「構想力、調査力、技術力、計画力、作品完成度」。
審査員が10点満点で審査し、表彰式はオンラインで行われました。
大賞
大賞は小学校高学年部門の浦添 昴さん。
作品名は、「未来への5つの約束~キレイな水と渓谷の洞窟学校~」です。
食・エネルギー・環境・まちづくり教育をよくするため、守るべき5つの約束を考え、5つの山を掘り、有機的建築で未来の学校を表現。
「自然と建物の融合に、人や自然を思いやる心が加わった世界」との説明です。
実際に海に行き、漂着したごみを調査しました。
また、すばらしいのが彼の行動力で、自らごみを拾い、トラック3台分集める活動をしています。
プログラミングで苦労した点は、立体水槽の建築や、山をくり抜き球体に置き換えること。
慎重に座標を確認して作業したとのことです。
大賞受賞にあたっての講評は、構想も技術も素晴らしいとのコメントでした。
「大接戦、紙一重だった。合計点が300点あるが1点・2点の差。『5つの約束』という、自分たちの行動として世の中を良くしていくんだという志を感じられた。誰よりも深く穴を掘って一番努力した」ことが、評価されました。
小学生低学年部門 優秀賞
小学生低学年部門 優秀賞は、りゅうきさんによる「レッドストーン小学校」。
SDGsはレッドストーンによって解決できそうな12番の「つくるせきにんつかうせきにん」を選びました。
プログラミングで苦労した点は、図書室の隠し部屋を外からも中からもON/OFFできるようにしたところ。
最初に校舎全体をMakeCodeで作ってから部屋を作成。
じゃがいもの畑はエージェントに任せるように作っています。
また、「校舎をつくるプログラミングでたまにデータが消えるのでプログラミングとワールドを毎回保存した」とのコメント。
制作時は、やりたいことをカレンダーに書いていましたが、何を作ったか分からなくなり、アプリを使用したそうです。
小学校高学年部門
小学校高学年部門は、しょうたさんによる作品「エネルギーが学べる学校その名はたかさご小学校」です。
建築にMakeCodeを使用。
発電所のエージェントを呼び出すことや、空飛ぶ車や風力発電やアンモニアを運ぶ船にも、RPG形式で進むようにMakeCodeを使い、ゲームクリアのために協力するエージェントとの仲良し度もMakeCodeで計算しています。
しょうたさんは、核融合など、クリーンエネルギーに関連したことも徹底的に調査し、作品作りに活かしています。
マインクラフトで学べること・身につく力とは?
マインクラフトカップで育まれる教育的価値として、
- 創造力
- 協働性
- 問題解決能力
- 探求心
- プログラミング的思考
があげられます。
マインクラフトカップ大会の応募作品を作る中で、子供たちは、さまざまな試行錯誤や努力を繰り返しています。
テーマに沿ったワールドを作るために、あらゆる角度から調査を行ったり、プログラミングやコマンドを使って、大きな建築物をたくさん作ったり。
また、レッドストーン回路を膨大に作り、難しい装置を組み込んだり、バグの対策をしたり、スケジュール管理をしたりなど。
しかし、マインクラフトというゲームの中では、彼らは一生懸命遊んでいるだけで、全く苦労に感じていません。
また、教育版マインクラフトは、元素を学べるなどの特徴や、各々の理想のワールドを創造する中で、社会や他者を思いやる心も育まれていきます。
マインクラフトでは、楽しみながら、プログラミング的思考を身に付けられるのです。
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コマンド・MakeCode・レッドストーン回路 使い方
マインクラフトカップ大会に応募する作品作りには、プログラミングやレッドストーン回路が欠かせません。
マインクラフトを始めたばかりだと、どうしていいか分からないお子さんも多いと思います。
ここでは、簡単なプログラミングやレッドストーン回路についてご説明します。
コマンド
建築物を作るのに、凹凸のある地面では建てられませんよね。
まずは、一瞬で整地にするコマンドをご紹介します。
チャットコマンドに/fillを入力し、置き換えるブロックを空気(air)に指定する方法です。
まず設定画面で、「座標を表示」「チートの実行」をオンにしておきます。
今いる地点は、左上の座標で確認できますので、メモしておきましょう。
また、コマンドで確認することもできます。
Tを押してチャットコマンドを出し、「/tp @s ~~~」を入力すると、細かい数値が履歴に表示されます。
その後、整地したい地点まで移動。
チャットコマンドで「/fill (X・Y・Z座標の数値) ~~~ air」と入力すると、整地されます。
プログラミング
どんな建築物を建てるか、大きさをどうするのかは先に考えなければいけませんが、ブロックを置いていくことは、プログラミングでエージェントにやってもらえます。
MakeCodeの画面で、以下のブロックを並べてプログラミングします。
〈チャットコマンドに『start(任意)』を入力したとき〉
〈ブロックをならべる〉(ブロックを選択)
〈範囲の始まり(座標)〉
〈範囲の終わり(座標)〉
〈モード 『置き換え(replace)』〉
レッドストーン回路
次はレッドストーン回路の「not回路」についてご紹介します。
動力のON/OFFを反転させる回路を作るには、レッドストーンのたいまつを刺したブロックを挟みます。
2つのブロックレバーをONにしたときには、レバーから出た動力により片方が光り、もう片方は、消えた状態です。
次に、レバーの動力をOFFにしたときには、片方が消えてもう片方が光る、といった回路です。
レッドストーンのたいまつが刺さっているブロックに動力が来たときは、レッドストーンのたいまつは消えます。
ほかにも、「or回路」や「and回路」、「xor回路」などがあります。
いろいろな回路をマスターして、装置を作ってみるといいでしょう。
Awesome Ars Academiaでプログラミングを学習してみませんか?
今回見てきたように、優秀作品は、どれもプログラミングなどの技術力が高いものばかりでした。
初心者がYouTubeなどを観るだけでは、高度な作品作りは難しい部分もあり、マインクラフトカップに応募して優勝を目指すには、技術力を高める必要があります。
そのためにも、独学ではなく、プログラミングスクールで、効率的に学習することをおすすめします。
さらに、これからの時代は、英語力も必須。
学習指導要領が変わり、小学生での英語が必修化されました。
また、プログラミングでの入力は英語であり、最新の技術情報を入手するのにも英語が必要です。
プログラミングを学ぶのと同時に、英語も学ぶことで、どちらのスキルも効率的に身に付けることができれば、これからの進路の選択肢も広がってくるのではないでしょうか。
Awesome Ars Academia(オウサムアルスアカデミア)では、フィリピン人の現役エンジニアから、英語でプログラミングを学べる環境が整っています。
英語に自信がない方やプログラミング未経験者の方のためにも、日本人のTA(ティーチングアシスタント)が同席。
小学校低学年や高学年、中高生向けに、多数のプログラミング講座があり、特にマインクラフト講座は、子供たちにも大人気。
プログラミングへの興味を育むと共に、マインクラフトを通して英語も楽しんで学べます。
またAwesome Ars Academiaでは、毎月多数の無料体験講座も開講しているので、英語でプログラミングを学ぶ温度感を知りたい方はぜひ1度申し込んでみてはいかがでしょうか。
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