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日本初!全寮制国際高校UWC ISAKのリーダーシップ教育って?

日本初!全寮制国際高校UWC ISAKのリーダーシップ教育って?

全寮制の国際高等学校として日本ではじめて開校したユナイテッド・ワールド・カレッジの加盟校、インターナショナルスクール・オブ・アジア・軽井沢(UWC ISAK)。

日本のリゾート地でもある自然豊かな軽井沢で、2014年に開校して以来、多様性を意識する校風と、高校生という多感な時期にいろいろな価値観や文化に触れることができることで注目を集めています。

今回はUWC ISAKの魅力や面白いところ、日本の一般的な学校との違いを深堀りしていきましょう。

UWC ISAKの魅力とカリキュラム

日本国内でも国際学校(インターナショナルスクール)の数は少しずつ増えていますが、UWC ISAKは日本ではじめて全寮制の国際高等学校として設立されました。

解放的なキャンパスと軽井沢の自然が周囲に広がり、のびのびとした環境のなかで学ぶことができます。

UWC ISAKでは、3年間の学校生活と寮生活を通して、教師も生徒も自由に交流することができるので、まるで大きな家族のような関係になれると言われています。

1年生では、国際バカロレアのディプロマ・プログラム(16-19歳を対象としたカリキュラムで、2年間の履修後に試験を経て資格を取得するもの)をこなしながら、リーダーシップ教育やデザイン思考のスキルなどを学びます。

授業はディスカッション形式を用いて、自分の意見を表現する・他人の考えに傾聴するといった経験を積み重ねます。

日本の学校でも「みんなで一緒に」という協調性や平等の意識がありますが、UWC ISAKでは、まず個人の能力を最大限に伸ばし、その個性をお互いに尊重し合うというスタンスで、日本の従来の教育観とは少し異なります。

2〜3年生では、引き続き国際バカロレア資格の取得へ向けた授業と、リーダーシップ教育、ときにはスポーツや芸術などのクラブ活動も行います。

学校施設や寮生活について

UWC ISAKは、浅間山近くの木々に囲まれた土地にあります。

キャンパスは自然の光がたくさん入るように作られ、環境に配慮した建物は、ソーラーパネルや竹を使用した床材などを使用し、日本の伝統建築の技法を使って建てられました。

生徒ひとりひとりにノートパソコンが付与され、教室や図書室など学校内のどこでも自由に利用することができます。

教室にはホワイトボードや机などがありますが、生徒全員が一列で教師の方を向くのではなく、ランダムな席配置になっているのが一般的な日本の学校とは違ってユニークですね。

全寮制なので、生徒は寮で暮らすことになります。

ほぼすべての寮が男女別で、2~4人部屋ですが、「Blended Housing(直訳:混合住宅)」という制度を使用し、ベッドルームは各自が認識している性別で割り当てることやシャワーは利用者が性別を限定できるといった仕組みがあり、ジェンダーへの理解を深めます。

さらに、多国籍の生徒たちが一緒に過ごすので、個人へのケアも重要です。

学校生活や寮生活において、ひとりの教師が少人数の生徒を受け持ち、週1〜2回のグループミーティングや個別相談、食事や旅行などをともに過ごすことで心身のサポートを担当します。

この少人数の生徒は、学年や入居している寮、出身などが異なるように編成されているので、生徒にとっては普段自分の生活の中で過ごすメンバーとは違う友人と組むことになり、新たな発見もあることでしょう。

これからの社会で必要となるチェンジメーカーを育てる

UWC ISAKを深堀していくと、リーダーシップやチェンジメーカーというフレーズを良く目にしますが、ここは日本の教育と少し違った面白い点だなと感じます。

チェンジメーカーは、「社会の問題や課題を自分のこととして置き換え、解決に向けて変化を起こす人」のことを指します。

特に力を入れているリーダーシップ教育を通して、個人を尊重し、価値観を認め合いながら、課題に挑戦していくチェンジメーカーたちを育て、将来、いろいろなフィールドで活躍していくことを望んでいます。

リーダーシップというのは、日本でいう学級委員長のようなイメージではなく、社会に出たあとのことを想定したカリキュラムを使って学んでいきます。

「自分と社会にとって大切なことを見極める」「困難な状況でも行動を起こす」「多様な価値観を受け入れ活かす」「仲間がこれから実践することをサポートする」といった要素に重点を置き、実際の経験を積み重ねてリーダーシップのスキルを学んでいくのです。

漠然と「リーダーだから皆をまとめて引っ張っていく」という印象がありましたが、目標や課題、チームメンバーのキャラクターを把握して、それぞれの個性を活かしながら、周囲のサポートも行うという教育方法が新鮮ですね。

このチェンジメーカーを育てる教育理念のもと、UWC ISAKの設立には100人の発起人が協力をしています。

なかでも代表理事を務める小林りんさんは、「文化や宗教、考え方の違いは説明されるだけでピンとくるものではなく、実際の生活の中で体感してこそ、はじめて理解できる」という考えがあり、それが全寮制の国際学校の設立へと繋がっています。

国や地域ごとの文化や個人のジェンダーや多様性について、ひんぱんに話題に上がるなかで、メディアの情報だけでは現実的な理解が難しいかもしれません。一時的なイベントなども、興味関心のきっかけにはなりますが、継続して学び続けるのは困難です。

高校生活をともにして、学びながら体感することで、社会に出たあとでも多様性に対応できるようになり、リーダーシップ教育を経たことで、人と人を繋げる力を身につけることでしょう。

受験資格や進路について

受験資格は、
1. 日本国籍の所有者か日本に在住している海外の学生 
2. 年度ごとに生年月日による年齢制限 
3. 在籍校について所定の条件を満たしている者 
などがありますので、詳しくはHPを確認してください。

また、学費を懸念して進学の道をあきらめることのないよう奨学金制度も充実しています。

出願書類の提出後、書類選考を通過した後、オンラインで二次選考(面接)が実施されます。

出願書類のなかには、願書、推薦状、成績表のほかに英語力の証明書などが必要となります。

授業には日本語・外国語がありますが、この時間以外はオールイングリッシュの環境なので、ある程度の英語力が必要です。

入学後は3年間学ぶことになり、年度の途中編入などはできません。

卒業後の進路について、在籍中から専任の進路相談員(カレッジカウンセラー)が、自分の個性を最大限に活かせる進路を見つけられるようサポートしてくれます。

カレッジカウンセラーは3年生から急に接するのではなく、日ごろから生徒ひとりひとりと交流を持ち、時間をかけて一緒に将来を考えてくれるのです。

3年目で国際バカロレア資格を取得することが可能なので、その後はその資格を活かし国内・国外問わず、大学へ進学する道があります。

また、生徒のなかにはギャップイヤーと呼ばれる期間を用いて、起業したり、世界中を旅したり、ボランティアに参加したりと経験を積む道を選ぶこともあります。

ギャップイヤーは、入学や卒業後に一定の間、社会活動を行う猶予期間のことを指します。

UWC ISAKでは、大学への入学資格を持った状態で、卒業直後に進学をせずに社会活動に参加したり、起業したりするケースも少なくないのです。

このあたりも、日本ではなかなか聞かない進路で面白いですね。

UWC ISAKは、設立までに長い準備期間やたくさんの発起人のサポートを受けて開校した新しいタイプの学校です。

目まぐるしく変わる社会で、たくさんの課題を解決していくには自分の気持ちを表現して、違う価値観に触れて、いろいろな角度からアクションを起こすことが大切です。

そのアクションを起こすために必要な、ものの見方や考え方を学ぶことができる教育は非常に興味深いですし、日本で学べる環境ができたことを嬉しく思います。

これまでになかったタイプの学校が日本で設立されたのも、チェンジメーカーが起こした変革のひとつと言えますね。

参考:UWC ISAK公式サイト

まとめ

今回ご紹介したUWC ISAKは、分け隔てなくすべての子どもたちを、より公平な制度を通じて育成するような教育機関と言えるかもしれません。

Awesome Ars Academia(オウサムアルスアカデミア)も、小さな頃からオンラインで世界の仲間と隣人になり、ともにテクノロジーを活用したクリエイティビティを学ぶことで、世界が抱える課題を解決したり、世界に向けた価値創造ができる人材の育成を目指すスクールです。

UWC ISAKのようなスクールにご興味をお持ちの親御さんがいらっしゃいましたら、より小さな年齢から学べる場の一つとして、Awesome Ars Academiaの受講もご検討頂けますと幸いです。

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