平成最後の春休み、学生の皆さんはどのように過ごされていましたか。
部活動に明け暮れている人もいれば、友達と遊びに行ったりしている人、学校を卒業した人も多くいたのではないでしょうか。
出会いや別れが多い季節の中、ある一人の高専生が、貴重な春休みを使ってセブ留学に来てくれました。
若干15歳という早い段階で新しい事に挑戦し続ける彼。初めての海外で学んできたものとはいったい?
Ruby on Rails 留学最年少卒業生のインタビューです!
Awesome Ars Academia(オウサムアルスアカデミア)は、大学生・社会人に向けて、英語でプログラミングを学べるセブ島IT留学を提供しています。
セブ島でのIT留学、オンライン受講の2つの形式で受講可能ですので、ご興味がありましたらぜひスクール資料をダウンロードください。
平凡な日常を打破する為に、他の人と違う高等専門学校の道へ
――こんにちは!今日はよろしくお願いします!下見くんは高等専門学校(以下、高専)1年生で春休みに1ヶ月セブに留学してくれたと思うけど、小学校、中学校の時はどんな学生時代を過ごしていましたか?
下見 小学校、中学校は地元の学校に通っていて、高校受験を考える前までは普通に他の人と同じような学生生活を送っていました。平日の放課後は野球をしたり、塾に行って勉強するというのを繰り返していて、休日は友達の家に行ってゲームをして遊んでいました。今となっては留学したり、プログラミングの勉強を始めたり、新しい事に挑戦していますが、当時は今と比べて大人しく、どちらかというと安定志向だったと思います。小学校の時はサラリーマンになるのが夢でしたから(笑)。
――小中学校の時は安定志向だったんだね!今の下見くんの姿を見ると想像できないかな。高専に入学した理由はなんですか。
下見 高校受験が迫ってきた中学3年の夏休みに、オープンスクールに行ったんです。何校か高校を見学したんですけど、どれも中学校生活の延長線上に見えてしまったんですよね。当時、塾でやっていた高校受験のための勉強が、全く面白く感じなかったんです。普通高校に入学しても、大学に入る為に勉強し続けるのは予想がついたし、それに若干嫌気がさしていました。
自分の中でもっと充実した学生生活を送りたいという想いが出てくる中で、高専の選択肢が出てきました。高専生の卒業後の進路は大学進学よりもどちらかといえば就職する生徒が多かったので、大学に行く為の勉強ではなく、社会で必要とされているスキルを早い段階から勉強できるんじゃないかと思ったんです。
実際にオープンスクールにも行って、直接その学校の生徒と話す機会があったんですけど、一人一人が様々な得意分野を持っていて、話していて面白かったです。普通の高校に通う人より一味違う学生生活を送れると直感的に感じたんです。
この時から高専への受験を本格的に考えるようになりました。
――確かに、高校受験や大学受験のための勉強は面白くないよね。その中で情報系の学科を選んだのはどうしてですか。
下見 実は子供の頃からパソコンを触れる機会はあまりなかったんです。家にもパソコンはあったんですけど、どちらかというと野球とか外で遊んでいたんで(笑)。ただ、友達がパソコンでゲームをしていたり、プログラミングを書いていたのは近くで見ていたんで、興味は昔からあったと思います。
でも情報系に入ることの一番の決め手は、弓削商船高専のオープンスクールでマイクロコンピュータ部(以下、マイコン部)を見たことですね。その時は「Scratch」の言語を使用した作品の展示会をやっていたんです。指示した通りにキャラクターが動いているのを見るのが新鮮で、その時に面白そう、自分もやってみたいなといった好奇心から情報系の学科に進学しようと決めました。実績としても弓削商船高専は毎年賞を取っていたので、数多くある高専の中からそこに進学した理由もその一つです。
――なるほどね、高専のオープンスクールが高専進学と情報系の学科進学の両方のきっかけになったんですね。高専に入って1年が経ちますが、実際入ってみてどうですか?
下見 高専1年生は普通の高校と同じ授業で、まだ特別な実感はありません。ただ2年生からJavaやHTML&CSSの勉強が始まるので、それは楽しみにしています。そして4年目からそれぞれの専門分野の勉強をするので、早く4年にならないかと待ち遠しいですね(笑)。
学校生活は楽しいです。高専は愛媛県にある小さな島の真ん中にあるので、近くに遊ぶところがないんです。だから集中して学業に専念できる環境がとても良いです。そして何より寮生活が楽しいんですよ。それも、高専に入った理由の1つでした。親元から離れることに多少の不安はありましたけど、毎晩寮生と一緒にご飯を食べたり、勉強できて、毎日が刺激的で楽しいです。これは普通の高校生活では味わえない体験ですね。
意を決して伝統のあるマイクロコンピューター部に入部
――先ほど弓削商船高専に入るきっかけとしてマイコン部があったからという理由でしたけど、実際入ってみてどうでした?
下見 マイコン部に入部届けを出した時は、新入部員数がすごい多かったんです。やっぱり全国高専プログラミングコンテストで毎年入賞してるだけあって、入ってくる部員も多かったです。ただ先輩達は本気で部活動に取り組んでいるので、その熱気についていけず辞めた新入部員も多かったです。気付いた時には僕も含めてやる気がある人だけが残りました。今は全員で20人くらいの規模で活動しています。
部室が小さい分、他学年と気軽に話せるので、わからないところや難しいところがあれば教えあうことができる環境です。パソコンを使ってプログラミングを書く人もいれば、半田ごてを握ってハードウェアを作ったりしている人もいたり、皆夢中になって自分技術を磨いています。
プログラミングコンテストが近くなると皆でアイデアを出して作品を決めるんです。なぜこれを作りたいのか、なぜこのテーマにするのか皆で熱く議論をして決めていくんです。今もほら、Slack(Lineのようなコミュニケーションツールソフト)を使って皆でアイデアを出しているんです。
――部活動でSlackを通じて皆でアイデアを出しているんですか!?さすがマイコン部!マイコン部としてどんな実績があるんですか?
下見 最近だと『BLOOD ピッと!』という「タッチするだけで、血糖値や血中酸素濃度を測定できる機械」を先輩が作ったんです。なんと針を刺して血を抜かなくても、専用の機械にたった15秒くらい指を置くだけで血液の状態を確認できるんです。これは全国高専プログラミングコンテストで優秀賞を取った作品なんです。僕も実際に試してみたら、朝ごはんを抜いてたことがバレてしまうくらい、高い精度でできていました(笑)。
他にも過去に最優秀賞を取ってシリコンバレーに行った先輩もいれば、起業家甲子園に出場して賞を総なめした先輩もいました。それ位にみんな熱心で活発で優秀な部活動です。
――20歳にもいかない生徒がそんなクリエイティブな発想を思いついて、それを作れるなんて...凄いな(笑)。
下見 先輩達は皆発想力がとても豊かで技術力もかなり高いんです。部員のほとんどが意識が高いんで、新入生も自然と勉強してましたね。ただ21年間連続で入賞していたのに、昨年はなんと入賞落ちしてしまったんです。
今年こそはと例年以上に必死でスキルを磨いてたり、新しいアイデアを皆で考えています。そして僕もチームの一員として活躍する為にも毎日プログラミングを勉強しています。最近は機械学習系に興味があって個人的にPythonを勉強しています。早く自分のスキルを身に付けて開発に関われるようになりたいですね。
Awesome Ars Academia(オウサムアルスアカデミア)は、大学生・社会人に向けて、英語でプログラミングを学べるセブ島IT留学を提供しています。
セブ島でのIT留学、オンライン受講の2つの形式で受講可能ですので、ご興味がありましたらぜひスクール資料をダウンロードください。
留学のきっかけは母の一言
――そんな刺激的な環境で部活動に取り組んでいる下見くんが、今回春休みを使って留学にきたのは、どうしてなのですか?
下見 きっかけは母の一言です(笑)。高専1年生の夏休みに実家に帰って、何もせず家で過ごしていた日が続いていたんです。そしたらある日お母さんから「夏休みは何にもしてないんだから、次の春休みくらいはなんかしろ!」と怒られたんです。そのときに漠然と「新しいことに挑戦しよう..、留学してみよう」と考え始めたんです。実は中学生の頃に一度お母さんから留学を勧められていたんですが、当時はそこまで興味を持ってなかったんです。でも今は高専という新しい世界に入って、期待を超える面白い体験ができていて、だから真新しい留学についても興味が出てきました。今ここでまた新しいことに挑戦したらもっと面白い体験をできるんじゃないかという感情が芽生えてきたんです。
――なるほど、高専にチャレンジしたのをきっかけに、挑戦欲みたいのが湧いてきたんですね!初めての海外は不安があったのではないかと思うんですが、留学を決めた瞬間両親はどんな反応をしていましたか?
下見 元々うちの家族は海外に行く機会が多いんです。お父さんは月2回ペースで海外出張しているし、お姉ちゃんも高校の時からセブとアメリカで留学経験があったんです。お母さんだけは海外経験はなかったんですけど、さっき話したように元々留学を勧めてくれたのもお母さんでした。だから僕が留学を決めた時も家族で反対する人はいませんでした。逆に「よし、行ってこい!」って(笑)。
元々、自分が新しい事に挑戦する事に両親が反対することは少なかったです。小・中学校の時に安定志向だった自分がいざ高専に行きたいと言った時も反対せずに後押ししてくれました。今こうしてセブに来ることができたのも家族が背中を押してくれたからなので、とても感謝しています。だから初めての海外でも不安は無かったです。
――家族の後押しがあったからこそ、海外にこれたんですね。その中でIT留学を決めた理由はなんですか?
下見 英語だけの留学には物足りなくて何か+αでやりたかったんです。ボランティアをやるとか、ホームステイをするとか。親と一緒に色々調べた結果KredoのIT留学に興味を持ちました。元々マイコン部でプログラミングを勉強していたのもあって、ITというワードに強く惹かれたのと、今学校や部活で学んでいる機械学習系よりもWeb系に近い言語を勉強してみたくなったんです。帰国後には留学で勉強した知識を使って自分でアプリケーションを作成して、友達に自慢してやろうって思い始めたんです(笑)。
Kredoには様々なコースがあったんですが、せっかく海外にまで行って勉強するならより本格的なアプリケーションを作りたいと思ったんですよね。だからRuby on Railsコースを1ヶ月間受講することに決めました。
Awesome Ars Academia Ruby on Railsコースで学んだ1ヶ月間
――それでは、下見くんが実際にセブで学んだAwesome Ars Academia Ruby on Railsコースについて教えてください。カリキュラムや授業内容はどうでしたか?
下見 充実感と達成感を覚える毎日でした。毎日新しいことを学んで、それをアクティビティや宿題でもう一度学習するんです。もちろん出された宿題の中に授業で習っていない内容もあります。でもそれを必死に自分で考えたり、検索して調べてアプリケーションを動かすことに充実感を覚えました。Pythonは自分のコードが目に見える形として出るのが遅くて勉強し辛いけど、Web系の言語は全て形となって出てくるから学習のモチベーションも下がらなかったです。
最初の3週間でHTML&CSS、Bootstrap、MySQL、Ruby、Ruby on Railsの基礎を学んで、残りの1週間で集大成としてAwesomeBlogというブログアプリケーションを作成したのですが、難しいところが多く途中で挫けそうになりました。ただ、その辛い時を乗り越えた分、作り切った時の達成感と充実感は言葉で言い表せないものがありました。「俺なんでもできるかもしれない」みたいな(笑)。途中体調を崩して午前中英語の授業を休んだ時もあったんですが、午後のRuby on Railsコースだけは必ず出ました。それぐらい授業は面白かったし、内容にも満足しています。
――フィリピン人講師のCharlotteはどうでしたか?
下見 Charlotte先生は物凄く優しいです。僕は英語が苦手で、質問もカタコトの英語になるんですけど、真剣にそして笑顔で聞いてくれるんです。そして分からないところは真剣に繰り返し説明してくれるんです。言葉だけじゃなく、ホワイトボードを使って図で説明したり、一緒にパソコン触って動かしながら説明してくれたり。僕が英語を聞き取れない分身振り手振りを使って、工夫して必死に教えてくれます。
見た目はおしとやかなんですけど、かなり熱血で熱意が伝わってくるんですよね。セブに来るまでなんとなくフィリピン人は楽観的で、適当なイメージがあったけど..、こんなにも熱心で丁寧に教えてくれる先生は日本でもなかなかいないと思います。
――本人からの質問になるんですが...日本人TAは率直にどうでしたか?(笑)
下見 本人からの質問(笑)。でも山崎さんは、面白い人で常に笑わせてくれる人でした。そして日本語での説明の補足がとても良かったです。例えばオブジェクト指向だったり、変数の使い方など、英語での説明でも理解し辛い箇所は丁寧に教えてくれました。あとはGoogleの拡張機能だったりMacの設定だったり、プログラミングの知識だけではなくてエンジニアとして知っておくべき知識をたくさん教えてくれました。
個人的にPythonを勉強していることもあってか、授業外でもPythonについて教えてくれたり、オススメの参考書や学習サイトも紹介してくれました。本当に助かりました。ありがとうございます。
――ありがとうございます...笑。授業と講師については満足度が高かったんですね。続いてセブでの生活について教えてください!
下見 基本的に授業後はすぐ家に帰って宿題をやっていました。授業が終わってからでももっと知りたい、わかるようになりたいという気持ちがあって、宿題の範囲以外でも自分で調べて勉強していました。
それと、一人ではなく、友達とみんなで集まって勉強するのが本当に楽しくて思い出に残っています。高専の寮生活ではできない、大学生や社会人と一緒に勉強することが何よりも新鮮でした。同じタイミングでKredoに入学したRuby on Railsの応用コースの生徒とも仲良くなって、基礎コースの内容について教えてもらったりしてました。留学したことで普段学生生活で話せないような人と仲良くなれたのがよかったです。
――休日は何をしていましたか?
下見 休日は宿泊している施設の部屋で友達と集まって人狼ゲームをやってました。他にもAyalaモールで皆でゲームセンターに行ったり、買い物をするなどして過ごしていた日もあります。ITパーク付近で美味しいものを食べにナイトマーケットに行ったりはしていましたが、遠出はしませんでした。海は綺麗だしアクティビティもたくさんあって、行きたかった気持ちはあったけど、今回は予定が合わず行けなかったです。近いうちにRuby on Rails応用コースを受けるために、またセブに戻ってくるつもりなので、そのときは島や海に遠出してみたいと思ってます!
Awesome Ars Academia(オウサムアルスアカデミア)は、大学生・社会人に向けて、英語でプログラミングを学べるセブ島IT留学を提供しています。
セブ島でのIT留学、オンライン受講の2つの形式で受講可能ですので、ご興味がありましたらぜひスクール資料をダウンロードください。
Awesome Ars Academiaを経て、今後のビジョン
――1ヶ月のRuby on Railsコースを卒業し、これから日本に帰国すると思うんですが、これから先どんなことをやりたいですか?
下見 帰国後は3つやりたいことがあって、まず1つ目は自分でアプリケーションを作りたいと思います。帰国後は1週間くらい実家に帰る予定なんです。その間に留学で勉強したことを生かして自分でアプリケーションを作って、マイコン部の友達や家族に自慢したいですね(笑)。
2つ目は、今回のRubyo on Railsのコースを高専の友達に勧めてみたいと思います。春休みが終わって学校が始まるとすぐに春休みの活動報告スピーチの場があるんです。僕はそこで留学で学んだこと、得た知識や技術をみんなに話したいと思います。僕の両親は新しいことを挑戦することに対して背中を押してくれました。そのおかげで春休みはとても充実した日々を過ごすことができました。だから僕も両親がしてくれたように、僕の友達やクラスの生徒に自分が行ってよかったと思うRuby on Railsコースを知ってもらって、新しいことに挑戦しようとしている人に背中を押してあげたいと思っています。
そして最後に、今回の留学では初めての海外で、自分の知らない世界を知るきっかけにもなりました。だから僕はこれから他の国にも行ってみたいと思います。発展途上国ももちろんなんですが、アメリカやオーストラリアなどの日本以外の先進国も目で見て肌で感じたいです。今回は初めての海外で最初こそ若干の不安があったけど、一人でも海外に行けく勇気が身に付いたと思います。こっちに来てからトビタテ留学Japan奨励金についても知ったので、親とも相談してそれに申し込んでみたいと思います。
――ありがとうございます。セブ島留学したきっかけで多くの気づきや発見ができたと思います。今の将来の夢はなんですか?
下見 実は一緒のタイミングでできたKredoの生徒で同い年の子がいて、その子は起業家志望なんです。一緒に遊んで仲良くなっていく内に、僕はそんな起業を目指している彼を技術面でサポートして彼の夢を一緒に実現したいなと思いました。そう思わせるくらい、セブでは周りの生徒に刺激を受けました。そして今まで海外には興味なかったけど、これを機会に海外で働くのもいいかなと思い始めました。
この1ヶ月間の留学を通して多くの人と出会って、新しい分野を知ることで自分の視野が広がったと思います。日本にこだわらず海外でも活躍できるようになりたいので、その為にも帰国後も英語とプログラミングは引き続き勉強していくつもりです。
――最後に恒例の質問になりますが、留学に来て良かったですか?
下見 1ヶ月本当に楽しかったです!来年もまたセブに戻ってきたいと思います。
さいごに
高校受験で改めて自分を見直した結果、高専の道に進んだ下見くん。
新しいことへチャレンジしたからこそ、今回のセブ留学を実現することができたと思います。
先日、新元号「令和」の発表があり、日本はまた一つ新たな時代に進んでいきます。
将来日本を代表するであろう、行動的で大志を持っている彼の、今後の「チャレンジ」に期待です!
英語でITを学んでみませんか?
Awesome Ars Academia(オウサムアルスアカデミア)は、大学生・社会人に向けて、英語でプログラミングを学べるセブ島IT留学を提供しています。
セブ島でのIT留学、オンライン受講の2つの形式で受講可能ですので、ご興味がありましたらぜひスクール資料をダウンロードください。