2023年に開校予定の新しい学校「神山まるごと高専」。徳島県の小さな町に建設中のこの学校は、15歳以上の生徒を受け入れる「高等専門学校」として、現在認可申請中です。
いよいよ2022年から進学希望者の受付が始まります。
今回は、新しい教育スタイルを掲げ誕生したホットな同校をご紹介したいと思います。
「神山まるごと高専」の概要
同校は2023年に徳島県神山町に開校予定の高専です。
15歳にしかできない新しい学びの選択肢を提供する高等専門学校として設立されました。
対象年齢15歳以上(5年制・全寮制高等専門学校)
名称 | 神山まるごと高等専門学校(仮称) |
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住所 | 徳島県神山町 |
得られる資格 | テクノロジーとデザイン / アントレプレナーシップ |
ホームページ | https://kamiyama-marugoto.com |
「神山まるごと高専」のコンセプト
テクノロジー x デザイン x 起業家精神を一度に学ぶことをコンセプトとしています。
入学は15歳から可能としており、15歳が持つ感受性、吸収力、伸びる力、そしてその圧倒的なパワーと可能性を全面的に信頼し、子どもの伸びる力を引き出し、子どもの挑戦を無条件に応援してくれる、そんな新しい学校のようです。
15歳という多感な時期に、自分自身と向き合い、新たな世界に飛び込むことは、その後の人生に大きな影響を与えることは間違いないといえるでしょう。
大学生になってからテクノロジーなどの専門性を学ぶのではなく、自分の未来を変えるために、自ら「どう学ぶのか」に注力し、自分の力で切り開いていく学校です。
4人の創業メンバー
個性的な4人が創業メンバーとして名を連ねています。
この先生方にも、「これから集う学生たちには、神山まるごと高専に集う”面白い大人たち”をうまく利用して、将来を切り開いていって欲しい」という熱い思いが溢れています。
学校長(予定)大蔵 峰樹氏
元ZOZO TOWNでサービス開発に携わった経験を持つ大蔵氏が、既存の日本の学校教育のままでは「ものづくり」が失われてしまう、という危機感を覚え学校事業に参戦。
教師も、学校に教えに来るのではなく、学びにくるスタンスで、学校を運営し、常に子供と一緒に学ぶ姿勢を忘れない学校づくりを目指しています。
クリエイティブディレクター(予定)山川 咲氏
「みんな違う」をコンセプトに、業界初の完全オーダーメイドの結婚式のブランド、CRAZY WEDDINGを立ち上げた経験を持つ山川氏は、「自分の意志を見つけ、育むことができる学校をつくる」と宣言し、「意志をある人生をひとつでも多くこの世の中につくる」というコンセプトを掲げ、積極的に学校運営に関わっておられます。
理事長(予定)寺田 親弘
大学卒業後に三井物産株式会社に入社し、米国やシリコンバレーでベンチャー企業の日本向けビジネス展開した経験を活かし、「田舎からクリエイティブが産まれていくシリコンバレーのような学校を作ること」を夢見ています。
同校が開校したら「モノを作る力で、コトを起こす人」を育てる事に注力し、起業家として生きる考え方や才能を開花していくパワーを伝授する予定でいます。
カリキュラムディレクター(予定)伊藤 直樹氏
クリエイティブディレクターとしてデジタル・クリエイティブを担当。京都芸術大学やデジタルハリウッド大学で教鞭をとる“教育者としての一面”もあります。
いま社会で必要な力は「デザインとエンジニアリングが融合した学び方」で、その力を担う若者を育てることをミッションとしています。
新しい学びを伝えていく学校の特長
15歳以上が理系分野の「テクノロジー x デザイン」と「起業家精神」をあらゆる分野の専門家たちと一緒に学んでいきます。
入学後は、5年間で集中した濃い学びを手に入れ、仲間や教師陣たちと共に人間力を磨いていきます。
学校では寮での共同生活を送りますから、さまざまな体験を通じて、知識よりも実践力が身につくのではないでしょうか。
詰め込み暗記式のインプットが主流の既存の学校教育では身につけることができないアウトプット式の教育で身につけた表現力は、これからの未来で活躍する若者たちの自信や強みとなるでしょう。
学校の所在地ーなぜ神山なのか?
インターネットが主流の現代社会において、あえて徳島県の山奥の小さな町に校舎を構えた同校には3つの理由がありました。
1. 自然を無視できない
これからの時代も人間の暮らしに自然は必要です。
人間の営みにおいて、地球や自然の摂理は切っても切り離せない関係にあるのです、その姿を体感して欲しいという思いがありました。
また世界的にも、バリ島のグリーンスクールのようにエコ推進派の学校や社会が主流になっています。
これからの未来を担う子供たちと自然は切り離せない関係にあるのです。
2. イノベーティブな町を体感する
まるでシリコンバレーのような最先端技術が町中に取り入れられています。
田舎町を拠点とする数々の芸術作品、ものづくりが、未来を明るく照らしています。
その雰囲気を体感するために、この町に校舎を作りました。
3. 町と交流しながら共に学ぶ
教育に限らず、子どもが「学ぶ」ときに環境はとても大切です。
この町には、創造し続ける先駆者たちがたくさんいらっしゃいます。
先駆者たちの活動を通じて、自らも学ぶ環境が整っている。そんな理想的な共存が成り立っているのです。
学校生活について
2023年4月の開校に向けて準備中の同校は、全寮制5年制の高等専門学校です。
地方都市に設立された同校は、新しい試みばかり。
ここで少し、同校の想定している学生生活を覗いてみましょう。
1日のスケジュール
大自然の中に建てられた宿舎で、自然の音と共に目覚めると、地元でとれた食材を使って仲間たちと一緒に朝食の準備を始めます。
朝食後は、生活場を出て、大自然の空気を吸いながら川を渡り、徒歩5分の距離にある学舎へ登校します。
1限目はプログラミングの授業。基本的に教科書などはなく、自分で課題を見つけ、自分で解決をするスタイルです。
わからないことがあれば、自分で調べたり先生に質問したりして「自分で解決する力」を身につけていきます。
2限目は、SF作家さんと一緒に未来に思いをはせながら空想の世界を描写する”SFプロトタイピング(Prototyping=試作)”の授業。講師の先生がSF作家さんというところも面白いですね。
ランチタイムは「日本で一番おいしい食事」を目指している食堂でのご飯。体に良いものを効率よく食べることも、大切な学びとなるでしょう。
午後は大自然の中へ出かけ、自然を観察し、学びに活かします。放課後は、各自で進めているものづくりのプロジェクトに従事。夜ものんびりと自分のペースで過ごして翌日に備えます。
講師陣の顔ぶれ
ありとあらゆる分野の最前線で活躍する大人たちが、教師陣として参加予定です。
作家、建築家、イベントサポーター、神山町の地元民まで、日本初の新しい学校作りに夢を膨らませている大人が講師として参加予定です。
同校では、2023年開校に向けてZOOMによるオンライン学校説明会を開催しています。
学校のHP経由でLINE公式アカウントに登録すると説明会についての詳細情報を得ることができます。
HPを下までスクロールして頂くとLINE登録の説明がございます。
参考:神山まるごと高専(仮称) | テクノロジー×デザインで人間の未来を変える学校
既に数回開催されたオンライン学校説明会の参加者からは、
「想像していた以上に色々なコトを学べるみたいで、予想以上に楽しそうだった」
「モノをつくる力でコトを起こすという言葉が印象的で、学ぶことはテクノロジーとデザインだけでなく起業家精神というものを学ぶことができると知れてワクワクした」
「今までの印象とはガラッと変わり、起業という道もあるんだと知れた」
といった大変前向きな感想が寄せられています。
まとめ
教育革命と言っても過言ではないコンセプトと可能性を秘めた学校だと思います。
海外を探しても、これだけ豊かな環境で5年間も学べる学校はなかなかないでしょう。
日本の既存の学校教育の枠を飛び越えた新しい学校に期待が高まります。
神山まるごと高専の活動や動きは、こちらのnoteの記事からもチェックすることができるので、興味をお持ちの方はぜひチェックしてみてください。
*noteの記事はこちらからご確認ください。
https://kamiyamakosen-edu.note.jp