ICT教育について興味があるけれど、なかなか理解が追いつかない。
ICT機器の適切な使い方がわからない。
そんな悩みを抱える先生方におすすめしたいYouTubeが「iTeachers TV」です。
今回は、「iTeachers TV」がどのようなチャンネルなのか、動画をみるメリット、iTeachers TVの活用法についてご紹介します。
「iTeachers TV」とは?
iTeachers TVは、教育機関でICT機器をうまく活用した事例や、最新の教育現場の情報を発信するYouTubeチャンネルです。
教育関係者をゲストに招き、ICT教育の実践方法や新しい取り組みをプレゼンテーション形式で紹介しています。
このiTeachers TVを運営しているのは、小学校、中学校、高校、大学、専門、学習塾、それぞれの教育現場でICT教育を進めている教育者チーム「iTeachers」です。
iTeachers TVはさまざまな教育現場から「教育3.0」のムーブメントを起こすことを目的に集まり、活動しています。
「教育3.0」とは、教育システムを確立した明治時代の教育を「教育1.0」、個人の資質や能力が重視された高度経済成長期の教育を「教育2.0」として、さらに発展した持続可能な社会に必要な教育として提唱されている教育指針です。
「iTeachers TV」の掲げるICT教育
iTeachers TVの掲げるICT教育とは、どのような教育なのでしょうか。
ICTとは「Information and Communication Technology」の略で、パソコン、タブレットなどの情報通信技術を使用した教育のデジタル化のことを指します。
日本では、令和元年から文部科学省が「GIGAスクール構想」を掲げており、コロナの流行とともに加速的に子ども1人につき1台のデジタル端末を使用した学習が拡充しました。
このGIGAスクール構想のなかで、最先端のICT教育の整備・運用・活用について触れられています。既に多くの自治体では1人1台端末の配布を終え、ICT教育がはじまりつつあります。
文部科学省からは「各教科等の指導におけるICTの効果的な活用に関する解説動画」が公開されており、国語、社会、地理歴史、公民、算数、数学、理科、音楽、図画工作、美術、工芸、書道、体育、保健体育などにICTの効果的な活用についても紹介されています。
「iTeachers TV」を見ることによって得られるメリット
iTeachers TVは、視聴する人の立場によって異なった学びを得られるYouTubeチャンネルです。
ここでは、先生から見たメリットと保護者から見たメリットをみていきます。
先生から見たメリット
iTeachers TVは、先生が基本的なICT教育の基本的な知識を身につける動画教材に最適です。
ICT機器の導入が進んだものの、活用しきれていないといった課題は良く耳にするのではないでしょうか。
また、先生側でもICT機器への理解に差があり、うまく導入できていないケースも多くあります。
そういった教育現場で、ICTの活用に役立つのが「iTeachers TV」です。
リアルな教育現場での導入事例がわかるため、自身の職場でどのようにICT教育を取り入れるかをイメージしたり、動画を共有することで先生同士の話合いに活用したりすることができます。
iTeachersは動画の他にも全国でイベントやセミナーなどを開催しているので、イベントに参加することで同じようにICT教育に関心の高い仲間との交流も期待できます。
これから取り組むべき課題に同じように頑張っている仲間がいれば、モチベーションもあがりICT教育に対して積極的に取り組みやすい環境が整うのではないでしょうか。
保護者から見たメリット
iTeachers TVは、先生同様にICT教育の基本的な知識や、その必要性が保護者側も認識できます。
現代で子どもが置かれている教育環境が、保護者自身が受けてきたものとは全く違うという場合も考えられます。
教育現場の過渡期とも言える今、保護者側のICT教育への理解も重要です。
iTeachers TVを視聴して、GIGAスクール構想やICT教育を理解することで、家庭と教育現場の連携もスムーズになり、家庭でのICT教育の取り組みにも役立ちます。
生徒から見たメリット
iTeachers TVから、他校の生徒がどんなICT教育を受けているのかを知る機会は、生徒側のメリットでもあります。
自身の学校では取り入れられていない内容だったとしても、自習や部活で活かせる部分があれば積極的に取り入れてみるなど、日ごろの学習に役に立つかもしれません。
またGIGAスクール構想について理解しておくと、先生がどんな意図でICT教育に取り組んでいるかがわかるため、端末の適切な使用方法の習得がスムーズというメリットもあります。
「iTeachersTV」で紹介されているICT教育の導入事例
iTeachers TVの特徴として、先生や生徒、教育関係者によるICT教育の導入事例が多く視聴できるという点です。
実際の教育現場で行われているICT教育について、プレゼン形式の動画で学習することができます。
生徒目線の動画もあるため、導入することで生徒からどんな反応があるか気になる先生にも役立つ内容となっています。
iTeachers TVで紹介されているICT教育の導入事例について一部ご紹介します。
▼教育版マインクラフトを使用した情報教育実践
こちらの動画では「教育版マインクラフト」とは何ができるのか、どのようにプログラムを作成するのか、といった基本の説明から、教育版マインクラフトを使用した学習の効果について解説されています。
ゲストスピーカーとして、武蔵野大学附属千代田高等学院のドゥラゴ英理花先生が登壇されています。
ドゥラゴ英理花先生は、早稲田大学大学院経済学研究科修了後、ワシントン大学に留学され、情報・プログラミング教育を学び、武蔵野大学附属千代田高等学院で教職に就いています。
同校では、国際バカロレアコースの指導、情報科の担当教員に加え、マイクロソフト認定教員としても活動し、情報教育と英語教育のコラボレーションや、Minecraft・ドローンを使用したプログラミング教育等、探究型の授業実践を行っています。
▼『iPadで子どもと楽しむ!国語の授業』
こちらは、森村学園初等部で3年生を担当する不破花純先生がゲストスピーカーとして「iPadを活用した国語の授業」について紹介する動画です。
不破花純先生ご自身が経験したiPadを使った授業の失敗や、ロイロノートを活用してすぐに実践できるICT教育の取り組みが紹介されています。
不破花純先生は、指導と学習にApple製品を組み込んでいる教育者が認定される「Apple Teacher」を取得されており、ICT機器を活用しながら、子どもたちの主体的な学びを引き出す授業の実践に取り組まれています。
▼保健体育でのICT活用事例紹介
こちらの動画では、保健体育にICTを活用した事例が紹介されています。スピーカーを担当するのは、桜丘中学・高等学校にて体育科教員を務める中野優先生です。
「体育が嫌いな生徒は成功体験が少ない」というところに着目し、体育の実技試験にICTを活用した、従来の体育の授業とは違う授業展開の事例について解説しています。
中野優先生が監督を努める野球部でもICTを導入し、緊急事態宣言を受けて部活動できない高校球児に向け「プレゼン甲子園」を主催するなど、積極的な活動を行っています。
今後、多くの学校でICT環境が整い、教育現場でICTを活用する機会が増えることが想定されます。
先生であれば、自身の受け持つ教科に関係のありそうなICT教育の動画から視聴してみると新しい発想を得ることができるのではないでしょうか。
ICT教育は私たちの学校にも導入できる?
GIGA導入について学習指導要領に合わせて詳しく解説されている動画、ICTを理解するために基本的な内容を学ぶ動画など、教育現場によりそった発信を行っているのがiTeachers TVです。
文部科学省のGIGAスクール構想は1人1台端末を掲げており、iPadの活用などでアプリを使用した学習や、デジタル教材などは今後ますます広がっていくでしょう。
ICT教育についつい身構えてしまいそうな人は、iTeachers TVをみて理解を深めていくことをおすすめします。
学習する年齢の生徒によって使える範囲が異なるとしても、これなら自分の学校でもできるのではないかと気づきになる部分を動画から学んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
「iTeachers TV」と共にiTeachersの取り組みをご紹介しました。
政策としても推進されているICT教育ですが、導入環境やリテラシーの格差など、これから取り組むべき課題は多く残されています。
今後、教育者側はもちろんのこと、子どもたちがスムーズにICT教育を受け入れられる土壌づくりも必要になってくるのではないでしょうか。
学校や家庭以外でもITに触れられる環境を持っておくことをおすすめします。
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